直接訓練の際に誤嚥防止肢位として用いる。
頭部屈曲位は舌根が咽頭後壁に近づき咽頭腔をせばめるため、咽頭残留を減じ嚥下後誤嚥を防止する効果が高い。
頸部屈曲位は前頸部の緊張をゆるめ、喉頭蓋谷を広げるため、嚥下前誤嚥を防ぐ効果が高い。
頭部と頸部双方を屈曲させる複合屈曲位ではかえって飲み込みにくいことがあるため、頸部を屈曲させたまま頭部をやや突出させる方法も推奨されている 。
頸部屈曲位は前頸部の緊張をゆるめ、喉頭蓋谷を広げるため、嚥下前誤嚥を防ぐ効果が高い。
頭部と頸部双方を屈曲させる複合屈曲位ではかえって飲み込みにくいことがあるため、頸部を屈曲させたまま頭部をやや突出させる方法も推奨されている 。
主な対象者
頭部屈曲位:舌根後退と咽頭収縮が不十分で喉頭蓋谷に食物が残留し、嚥下後に誤嚥が生じる場合。
頸部屈曲位:頸部の緊張が高い場合や、嚥下反射惹起前に食物が咽頭へ流入し誤嚥する場合。
頸部屈曲位:頸部の緊張が高い場合や、嚥下反射惹起前に食物が咽頭へ流入し誤嚥する場合。
頸部前屈突出位:リクライニング位で摂食する場合。
具体的方法
頭部屈曲位は、頭部を後ろへ引くように上位頸椎を中心に屈曲させる。
頸部屈曲位は、お辞儀をするように下位頸椎を屈曲させる。このとき、頭部は屈曲させない。
頸部前屈突出位では、頸部を屈曲させやや顎を突出させる。
頸部屈曲位は、お辞儀をするように下位頸椎を屈曲させる。このとき、頭部は屈曲させない。
頸部前屈突出位では、頸部を屈曲させやや顎を突出させる。
注意点など
いわゆる「あご引き」という用語が広く用いられているが、どの肢位を指しているか不明確である。
頭部屈曲位なのか、頸部屈曲位なのか、頸部前屈突出なのかよく理解して体位を調整する必要がある。なお、頸部回旋の項でも述べてあるが、一般に日本語では頭部を首(頸部)と同義で使用される 。嚥下に関しては、頭部と頸部では意味が異なることに留意し、用語を慎重に用いるようにしたい。
頭部屈曲位なのか、頸部屈曲位なのか、頸部前屈突出なのかよく理解して体位を調整する必要がある。なお、頸部回旋の項でも述べてあるが、一般に日本語では頭部を首(頸部)と同義で使用される 。嚥下に関しては、頭部と頸部では意味が異なることに留意し、用語を慎重に用いるようにしたい。