スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

ラベル(5.摂食訓練(直接訓練))が付いた投稿を表示しています

嚥下障害の直接訓練の概要

嚥下障害の直接訓練 直接訓練とは 直接訓練とは、食物を直接用いた嚥下訓練のことをいいます。 直接訓練開始についてと注意点 直接訓練開始に関しては、 急性期の経口摂取開始基準 を参考にし、RSST、MWST、FT等の詳細な評価行い、摂食の安全な条件が設定された上で摂食訓練を開始します。 その後、3~7日程度、誤嚥や肺炎の徴候がないかを観察し、食事条件をアップさせていきます。 脳卒中患者の摂食・嚥下の特徴としては、覚醒レベルによって機能が容易に変動し得ることと、顔面の麻痺などを伴うことが多いです。 顔面や舌の麻痺により咀曜機能が低下している場合が多く、十分な咀噌によって滑らかで適量の食塊を形成することができなくなるため、咽頭でのクリアランスが悪くなり、食塊の咽頭部での残留を引き起こしやすくなります。 残留食物は誤嚥や窒息の原因となり得るため、脳卒中急性期から咀嚼を要するような食事を摂取させることは危険です。 そのため、軽度であっても嚥下障害を疑う場合は、ペーストなど単一の食形態から摂食を開始することが安全です。 摂食開始後に注意すべき徴候としては、唾液・流涎および痰の増加、咳漱の増加、食後の疲労、発熱、食事中の声の変化(湿性嗄声)、口腔内残留などです。 むせのない誤嚥も多くあるため、むせ以外でもこのような徴候がみられるようであれば、胸部聴診やバイタルサインのチェックを行い、必要に応じて胸部レントゲン検査、採血検査などを実施します。 肺の背側の肺炎では胸部レントゲン検査では明確な異常所見を得られないことが多いため、背側の肺炎を疑う場合は胸部CT検査の実施も考慮します。 これらの検査で誤嚥性肺炎がみられた場合には、いったん直接訓練を中止し、肺炎の治療を実施します。 治療終了後、再度ベッドサイドの嚥下機能評価を行い、必要に応じてVE/VFで再評価を行うようにします。 特に、高齢、両側病変、神経症候の重度な患者は誤嚥性肺炎を来たすリスクが高いため、より慎重な対応が必要となります。

咽頭残留除去法

咽頭残留除去法 [複数回嚥下] 一口を何度も飲み込むことで残留を除去する。 効果は、咽頭残留、湿声で判断する。 [空嚥下] 唾液を嚥下することで咽頭残留を除去する。 [一側嚥下] 健側下の側臥位をとると、重力で食物が健側に集まり、口腔・咽頭通過を改善する。 ※顔は上に向ける。 [ゼラチンゼリーとの交互嚥下] 食物の口腔内や咽頭内の残留を除去する。 ゼラチンの残留物を吸着する性質を利用する。 食事の最後もゼラチンゼリーで終了する。

誤嚥防止方法

誤嚥防止方法 [嚥下の意識化 Think Swallow] 嚥下を意識することで、嚥下運動を強固にする。 [随意的な咳→追嚥下] 咳を意識して行い、気道周辺の食物を喀出する。 [少量頻回の食事] 3食を5食にするなど、食事後半の疲労による誤嚥を回避する。 [頸部前屈] 誤嚥を予防する喉頭保護法。 ①食物通路が広がる。 ②喉頭蓋谷が広がる。 ③声門閉鎖が良い。 ④喉頭ひだにより気道保護が行われる。→誤嚥が起こりにくい。 ⑤口峡が狭くなる。→嚥下前の咽頭への流れ込みを防ぐ。 方法:あごと鎖骨の間に3~4横指入るように、枕やタオル、クッションでセッティングする。

嚥下障害者の食事の姿勢

嚥下障害者の食事の姿勢( 体幹角度調整) 摂食・嚥下障害の方に、床面に対する体幹の角度を調整することにより、 ①食塊を送り込みやすくする ②誤嚥を軽減 ないし防止する 方法である。 主な対象者は 食塊の送り込みが障害されている患者や、誤嚥の可能性のある患者で、小児から高齢者まで。 食塊の取り込み、送 り込みなど口腔期の障害や、嚥下反射の遅れ、タイミングのずれなど咽頭期障害のある場合など。 具体的な方法 床面に対する体幹の角度(矢状面での角度)を、 90  度(すなわち垂直座位)ではなく、リクライニングさせて、床 から  60  度(体幹角度  60  度と表現する)、 30  度(体幹角度  30  度、「 30  度仰臥位」とも表現される)などにする。頭頸 部の角度と組み合わせて調整する。側臥位や水平位(仰臥位)で誤嚥が防止できる場合もある。 注意点   嚥下障害が重度になるほど、リクライニングを強くしたほうがよい傾向があるが、 単純な一般化は危険で ある。 リクライニングすることによって、 頸部や身体全体の筋肉に緊張が出て嚥下が不安定になる、頭頸部の(過)伸展 を招く、舌根沈下による呼吸障害が出るなどにより、嚥下が悪化するケースもある。 体幹角度を変化させての嚥下 造影検査と、それぞれの角度での嚥下状態の臨床的観察により、各患者にとっての適正な体幹角度を判断する。 強いリクライニング姿勢や水平位では、処理能力を超えた量の食物、水分が咽頭へ流入しやすくなり危険であ る。 食物水分の量と性状に十分に注意しながら、直接訓練を進める必要がある。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

複数回嚥下(空嚥下)

複数回嚥下  (空嚥下) 複数回嚥下(空嚥下)とは、一口につき  2  回以上嚥下することで咽頭残留を除去し、嚥下後の誤嚥を防止する方法。 主な対象者 咽頭残留を認める(疑われる)場合複数回嚥下(空嚥下) が対象となる。 具体的方法 一回嚥下した後、咽頭残留感の有無にかかわらず、 2  度以上の複数回の空嚥下をしてもらう。 注意事項 自覚的には残留感がない場合も多いので、 VF  や  VE  での評価や嚥下後の湿性嗄声で適応を判断する。

鼻つまみ嚥下

鼻つまみ嚥下 鼻つまみ嚥下とは、その名のとおり 鼻をつまみ鼻腔からの空気流出を防いで嚥下することで、鼻腔への逆流を防止する。また、嚥下時の咽頭圧が鼻腔 へ逃げるのを防止し、咽頭残留を減少させる。 主な対象者 軟口蓋麻痺と咽頭収縮不良に伴う鼻咽腔閉鎖不全がある場合と。食道入口部開大不全、または開大のタイミングのず れにより鼻腔逆流を認める場合。食事中に鼻汁やくしゃみがある場合は鼻腔逆流が強く疑われ 鼻つまみ嚥下の対象となる 。 具体的方法 飲食物を口中へ入れた後、用手的に鼻をつまんだ状態で嚥下する。

一側嚥下

一側嚥下(健側を下にした半側臥位と頸部回旋姿勢のコンビネーション) 本法は、健側傾斜姿勢 と頸部回旋姿勢 を併用することにより食道入口部の通過障害を改善させる手法で、器 質性(静的)嚥下障害、運動障害性(機能性、動的)嚥下障害の両者に適用することができる。 <健側傾斜姿勢の効果 > 1 ) 重力を利用して、患側と比べ運動機能も感覚機能も優れた健側に食塊を送り込む。 2 ) 食塊の流れを遅くし、送り込み操作を容易にする。 <頸部回旋姿勢の効果   > 1 ) 患側の梨状窩を狭くして健側の梨状窩を拡大する。 2 ) 甲状軟骨に外圧を加え、声門閉鎖を強化する。 3 ) 輪状軟骨が前方に引かれ、食道入口部の括約機構を弱める。 主な対象者 食道入口部の通過障害を呈する患者全般。 具体的方法 頭部と体幹を健側に傾斜させると同時に、頭頸部を患側に回旋させる。 注意点など 本姿勢の効果は、嚥下造影検査下で判定することが望ましい。

Chin down(頭部屈曲位、頸部屈曲位、Chin tuck)

Chin down (頭部屈曲位、 頸部屈曲位 、 Chin tuck ) 直接訓練の際に誤嚥防止肢位として用いる。 頭部屈曲位 は舌根が咽頭後壁に近づき咽頭腔をせばめるため、咽頭残留を減じ嚥下後誤嚥を防止する効果が高い。 頸部屈曲位 は前頸部の緊張をゆるめ、喉頭蓋谷を広げるため、嚥下前誤嚥を防ぐ効果が高い。 頭部と頸部双方を屈曲させる複合屈曲位ではかえって飲み込みにくいことがあるため、頸部を屈曲させたまま頭部をやや突出させる方法も推奨されている   。 主な対象者 頭部屈曲位 :舌根後退と咽頭収縮が不十分で喉頭蓋谷に食物が残留し、嚥下後に誤嚥が生じる場合。 頸部屈曲位 :頸部の緊張が高い場合や、嚥下反射惹起前に食物が咽頭へ流入し誤嚥する場合。 頸部前屈突出位 :リクライニング位で摂食する場合。 具体的方法 頭部屈曲位 は、頭部を後ろへ引くように上位頸椎を中心に屈曲させる。 頸部屈曲位 は、お辞儀をするように下位頸椎を屈曲させる。このとき、頭部は屈曲させない。 頸部前屈突出位 では、頸部を屈曲させやや顎を突出させる。 注意点など いわゆる「あご引き」という用語が広く用いられているが、どの肢位を指しているか不明確である。 頭部屈曲位なのか、頸部屈曲位なのか、頸部前屈突出なのかよく理解して体位を調整する必要がある。なお、頸部回旋の項でも述べてあるが、一般に日本語では頭部を首(頸部)と同義で使用される   。嚥下に関しては、頭部と頸部では意味が異なることに留意し、用語を慎重に用いるようにしたい。

体幹角度調整

体幹角度調整 直接訓練において、床面に対する体幹の角度を調整することにより、 ①食塊を送り込みやすくする ②誤嚥を軽減 ないし防止する 方法である。 主な対象者 食塊の送り込みが障害されている患者や、誤嚥の可能性のある患者で、小児から高齢者。 食塊の取り込み、送 り込みなど口腔期の障害や、嚥下反射の遅れ、タイミングのずれなど咽頭期障害のある場合。 具体的な方法 床面に対する体幹の角度(矢状面での角度)を、 90 度(すなわち垂直座位)ではなく、リクライニングさせて、床 から 60 度(体幹角度 60 度と表現する)、 30 度(体幹角度 30 度、「 30 度仰臥位」とも表現される)などにする。頭頸 部の角度と組み合わせて調整する。側臥位や水平位(仰臥位)で誤嚥が防止できる場合もある。 注意点   嚥下障害が重度になるほど、リクライニングを強くしたほうがよい傾向があるが、 単純な一般化は危険で ある。 リクライニングすることによって、 頸部や身体全体の筋肉に緊張が出て嚥下が不安定になる、頭頸部の(過)伸展 を招く、舌根沈下による呼吸障害が出るなどにより、嚥下が悪化するケースもある。 体幹角度を変化させての嚥下 造影検査と、それぞれの角度での嚥下状態の臨床的観察により、各患者にとっての適正な体幹角度を判断する。 強いリクライニング姿勢や水平位では、処理能力を超えた量の食物、水分が咽頭へ流入しやすくなり危険であ る。 食物水分の量と性状に十分に注意しながら、直接訓練を進める必要がある。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

一口量の調整

一口量の調整 意義 健常成人の液体嚥下時の一口量は 1 ml から 20 ml 程度といわれている。 液体の至適嚥下量は 17.9 ± 1.58 ml との報告 がある。 咀嚼を必要とするような食物の一口量は 5 ~ 9 g 程度との報告がある 。 嚥下障害者では、一口量が少ない ( 1 ~ 3 ml )と嚥下反射が起こりにくいことが知られている 。 しかし、一口量を多くすると、誤嚥したときにその量 は多くなる。したがって、少ない一口量は相対的に安全性が高いと考えられる 。 主な対象者          摂食・嚥下障害者全般、特に咽頭期障害。 具体的な方法 重度の摂食・嚥下障害に対する直接訓練では、誤嚥に対するリスクを小さくするため、 1 ~ 2 ml 程度の少ない一口 量から開始し、安全性を確認しながら徐々に量を増やす。 また、乳児の場合ではさらに少ない量( 0 . 1 ml 程度~発達 スライス型ゼリー 平たいスプーン 659 に合わせて)で行う。 実際の食事場面では、高次脳機能障害、認知症などにより自分で一口量の調整が困難なとき は、食具や食器の変更を試みる。例えば、小さいスプーン、吸い口のついたカップなどである。 注意点など 症例や病態による差があるので、個別に評価、対応する。 一口量が少ないと送り込みが難しい患者や、咽頭期嚥下 が誘発されない患者では、嚥下造影などで適量を確認するとよい。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

スライス型ゼリー丸飲み法

スライス型ゼリー丸飲み法 嚥下しやすいスライス型食塊を外でつくり、そのまま丸飲みしてもらうことで誤嚥や残留を予防できる。 主な対象者 仮性球麻痺、球麻痺、舌切除、その他口腔・咽頭・喉頭などの術後、摂食訓練 のごく初期、食塊形成困難、咽頭残留、食道入口部開大不全のある場合などに使 用する。指示を守れず咀嚼してしまう患者は対象外とする。 具体的な方法 ゼラチンゼリーなど軟らかく滑りやすい食品を使用する。山型に盛り上がった ゼリーより、薄くスライス型にしたゼリーは崩れにくく、咽頭、食道入口 部をよりスムーズに通過することを利用している。 送り込みが悪い場合は奥舌に 入れる。 小さめで平たいスプーンを利用することがコツ。 注意点など 頸部が伸展していると丸ごと誤嚥される場合があるので、必ず頸部前屈(送り 込み困難例ではリクライニング位)とする。 咀嚼せずに丸飲みができない患者に は使用できない。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

食品調整(Diet modification)

食品調整( Diet modification ) 意義 食物や水分の性状を調整することによって、食塊形成の障害や咽頭残留・誤嚥などの問題を、代償・軽減・防止する。 対象患者 咀嚼機能の障害や誤嚥の可能性のある例で、小児から高齢者までの患者。 具体的方法 食材や液体の種類の選択、調理、増粘剤の使用などにより、 consistency (かたさ、やわらかさ)、 viscosity (粘度、 流動性)、 cohesiveness (まとまり度)、 adhesiveness (付着性)などのテクスチャー( texture ;性状、物性)を調整す る。 どのようなテクスチャーがその患者にとって適切かは、嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査によって確認されること が望ましい。 なお、嚥下造影では、実際に摂食する食品に近い物性のバリウムを含む検査食(従来は模擬食品と呼ば れていた)を用意する必要がある。 注意点   嚥下障害の患者にとって望ましい texture は、 ①軟らかく、性状が均一 ②適当な粘度があってバラケに くい ③口腔や咽頭を通過するときに変形しやすい ④べたつかず、すべりがよい(粘膜に付着しにくい)である。   一般に、低粘度の液体( very thin liquid )より、粘度の比較的高い液体( thick liquid )のほうが誤嚥が軽減し、 さらに、液体より、まとまりの保たれる半固形物( semisolid )が誤嚥されにくい。 粘度のある液体でも中粘度か高 粘度によって異なってくるが、粘度を高くすることにより付着性が高くならないように、注意が必要である。 味が本人の好むものかどうかも、咀嚼嚥下に大きく影響する。 増粘剤の使用により texture を変化させる際に、 付着性とともに、味が変化する可能性にも十分な留意が必要である。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

ストローピペット法 (交互嚥下と類似摂食訓練)

ストローピペット法 コップから水分をとれない場合、ストローの先に少量( 5 ~ 6 mm 程度; 1 ~ 2 ml )の冷水をとって口に含んで飲む(小さいスプーンに少量の水をすくって口に運んでもほほ同じ)。 意義 交互嚥下と同じ。 異なった性状の食べ物を交互に嚥下することで、咽頭残留の除去につながる。 主な対象者 咽頭残留があり、自発的な複数回嚥下が起こりにくい患者。 具体的な方法 固形物と流動物(またはストローからの冷水)を交互に嚥下させる。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

交互嚥下

交互嚥下 異なる形態の食塊が交互に入ることが、咽頭残留の除去に物理的に有利に働く。 特に、べたつきやぱさつきのある 食物の後にゼラチンゼリーを与えると、口腔残留や咽頭残留がクリアされる。 このことから、食事の最後はゼラチン ゼリーで終了するとよいとされている。 咽頭残留に限らず、口腔や食道の残留にも効果がある。 主な対象者 咽頭残留のある患者。 具体的方法 固形物と流動物を交互に嚥下させる。 汁物でむせる症例では、汁物をごく少量とするのがコツ。 べたつくものとゼ ラチンゼリーや残留の少ないゼリーとの交互嚥下がよく行われる。 水分誤嚥のない場合には水が最も残留が少なく、 かつ残留した場合でも汚染につながらないため、食事の最後には水(ないしお茶)を嚥下するとよい。 これは、われ われ一般人でも同様である。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

横向き嚥下(頸部回旋嚥下 Head rotation*)

横向き嚥下(頸部回旋嚥下 Head rotation*) 横向き嚥下の効果 頸部を回旋する と咽頭腔の形態が変化し、食塊が咽頭の非回旋側へ誘導されます。 また、非回旋側の食道入口部静止 圧が低下する ことも知られています。 横向き嚥下はこれを応用して、咽頭残留の軽減や誤嚥の防止を期待する手技となります 。 横向き嚥下は、嚥下 前から頸部を回旋する「嚥下前頸部回旋」、 嚥下後に頸部を回旋して嚥下を追加する「嚥下後頸部回旋空嚥下」と があります。 主な対象者 咽頭機能に左右差があり、片側性の咽頭残留を認める例が対象となります。 具体的な方法 咽頭機能の悪い側(患側)に頸部を回旋し嚥下をします   。 回旋の程度は近年45°程度が良いといわれています 。 実際には、嚥下造影(正面像)などで効果を確認して行うことが望ましいです。 回旋のタイミングは捕食前からが確実ですが、口腔保持ができて咽頭流入に伴う誤嚥のリスクが少なければ、嚥下 直前に回旋しても効果があるとの報告があります(嚥下前頸部回旋)。 また、嚥下後に残留がみられたとき、非残留側に回旋して空嚥下 を行って残留の除去を試みる方法もよく行われています(嚥下後回旋空嚥下)。 注意点など 最大可動域位(正常者では 70 度とされるが、人によって異なる)では、過度な努力による筋緊張が嚥下に悪影響を 及ぼしうるので注意する必要があります。 無理のない頸部回旋を行いましょう。 特に、頸椎疾患やその術後患者では注意が必要です。 仰臥 位では、回旋側が下側になり、食塊が重力で回旋側に誘導されるので注意する。 このときは、健側を下にした側臥位 を併用して対処すると良いです   。 * 英語圏では head rotation であるが、本邦では「頸部回旋」とされる。英文で neck rotation という用語はほとんど用いられない。 Head と「首(頸部)」に関する、日本と西欧の言語感覚の相違がある。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。

嚥下の意識化(Think swallow)

嚥下の意識化( Think swallow ) 通常、無意識に行われる嚥下を「意識化」することで、嚥下運動を確実にし、誤嚥や咽頭残留の防止に役立つと考 えられている。 主な対象者 偽性球麻痺(仮性球麻痺)、高齢者全般などで、特に嚥下の送り込みと嚥下反射や喉頭閉鎖のタイミングがずれて 誤嚥しやすい人。水やある特定の食品だけがむせるという場合は特に有効。 具体的な方法 食事、嚥下に集中するように声かけをしたり、静かな環境を整えたりする。 注意点など 認知症や失行がある場合は、逆効果になることもある。 日本摂食・ 嚥下 リハビリテーション学会 より参照。