新版K式発達検査2001(K式)の概要について

新版K式発達検査2001K式)は、乳幼児の発達の遅れや偏りなどを理解するために、保健、医療、福祉、教育など幅広い分野で利用されています。
市町村の保健センターや療育施設などの発達相談を行っている機関では、子どもの発達の評価や支援の手がかりを得るためにK式が用いられることが多いです。
低出生体重児に対しては発達のフォローアップのために病院などでもK式が施行されています。また、療育手帳の判定や就学相談などで利用される場合もあります。

新版K式発達検査2001K式)では子どもの全体的な発達の状況を捉えることができます。「姿勢・運動」、「認知・適応」、「言語・社会」の3つの領域からなっており、それぞれの領域と全領域の発達年齢(developmentalageDA)および発達指数(developmentalquotientDQ)が算出されます。

子どもの発達への知識と経験を前提とし、標準化された手続きと用具を用いたうえで、検査では子どもが緊張せずに課題に取り組めるような雰囲気を作り、子どもの日常的な反応を見ていきます。

0歳児では検査する際の施行順序が決まっていますが、1歳以上の子どもに行う検査項目の施行順序は特に定められていません。

被検者の生活年齢よりも下の年齢区分の容易な項目から始めたり、動作性の検査項目を適宜実施したりすることで、子どもが検査に興味をもち、注意が持続するように施行順序を工夫します。

検査用紙上の各行すべてについて、通過(+)する項目から不通過(-)の項目へ移行する領域を決定します。    

思春期の発達障害児の必要な支援について

小学校から中学校への生活の変化は大変大きく、中学入学後すぐに「課題が出ていないと高校に行けない」とプレッシャーをかけられます。
学習困難や集中の持続の困難を持ち合わせる発達障害児は、心身をすり減らして課題に向き合おうとするがなし得なかったり、「どうせできやしない」と無気力になったりします。
周囲が対応に困惑しがちな時期ですが、本人自身もかなり苦しんでいます。

このような時期は、周囲の大人が安定した態度で関わること、そして関わる大人が必要に応じて役割分担をして対応することが必要です。

   定的な自己像の確立に向けて

失敗体験を積み重ねてきた発達障害児は、思春期になると自分ができていない部分を過剰な程に意識したり、周囲の反応を被害的に捉えやすかったりします。周りがいろいろ助言しても、頑固さが著しく聞き入れにくい状態にあります。「普通」であることを欲し、「普通」でない自分を否定します。
中には、非行グループに自身の存在価値を見出す発達障害児もいます。

このように固定観念がより強まっている時期には、何とかいろいろな場所を体験させたり複数の大人が関わる中で、多様な価値観があって良いことを伝えていきたいところです。すなわち自分なりのやり方やペースがあって良いのである。

小中学校は、多様な子ども達に同じやり方を求めるのだから、個性的な発達障害児には大変苦しい時期です。しかし高校は、本人に合った居場所を選択することができます。その先の専門学校や大学、就職となると尚更自分の興味あることに打ち込みやすいです。
その先をイメージしながら、義務教育最後の3年間、何とか自分なりにやって行こうと思えるように関わっていくと良いでしょう。

また、課題やノート提出については、本人の負担が周囲の負担と同様ではないのであれば、「合理的配慮」を学校にお願いすることもできます。

合理的配慮の具体例は、文部科学省のHP等に示されています。
ノート提出をコピーで代用する、課題の量を調節する、タブレット学習を取り入れる、試験の時間を長くする等、さまざまな対応が可能です。国立特別支援教育総合研究所が運営している「インクルDB(インクルーシブ教育システム構築支援データベース)」2)というウェブサイトの中で、文部科学省の事業における合理的配慮の実_践例を検索することができます。

②親の関わり方への助言

思春期になると、親にできることは随分限られてきます。担任と本人の状態についてしっかりと共有し、理解ある対応をお願いすることくらいになるかもしれません。声のかけ方も、学童期よりもさらに工夫が必要になります。スマートフォンに束縛されての夜更かしやネット依存等、あまりに通常の生活から逸脱するようなことがあれば修正は必要ですが、親が言うことで激しい衝突を繰り返すのであれば、第三者に介入してもらうと良いでしょう。担任や部活の顧問、塾や習い事の先生、療育のスタッフ等、子どもと関わる大人がそれぞれ役割分担をして対応していけると良いです。