電気刺激療法

電気刺激療法(Electrical stimulation therapy

意義
リハビリテーションにおける電気刺激療法には、治療的電気刺激(therapeutic electrical stimulation; TES)と機能的電気刺激(functional electrical stimulation; FES)とがある。前者は、廃用筋の改善、脱神経筋萎縮の予防、痙縮の抑制や鎮痛などの目的で行う方法。後者は、麻痺をした筋肉や末梢神経を電気的に制御して機能的な動きを生み出す方法である。摂食・嚥下リハビリテーションでは、治療的電気刺激として表面電極で経皮的に舌骨周囲筋群などを刺激し、筋収縮を得ながら一定の嚥下訓練を行う方法が報告されている 12
。機能的電気刺激については、嚥下時の喉頭挙上運動の再建が研究されているが、いまだ臨床応用はされていない。

対象者
脳損傷による咽頭期嚥下障害など。

施行方法・注意点
通常の経皮的電気刺激では、表在筋が刺激されやすく、深部筋は刺激されにくい。したがって、比較的深部にある舌骨周囲筋群のみを刺激することは困難で、表在筋である広頸筋も同時により強く刺激される。また、喉頭下制筋群は喉頭挙上筋群より表在性なので、より刺激されやすく、刺激時には喉頭挙上が制限される 3、などの性質がある。
これらのほか、使用する刺激装置の特性などを熟知して使用する。



日本摂食・嚥下リハビリテーション学会より参照。