高次脳機能障害 遂行機能障害


高次脳機能障害 遂行機能障害

①目的に適った行動計画の障害:行動の目的・計画の障害である。行動の目的・計画の障害のために結果は成り行き任せか、刺激への自動的で、保続的な反応による衝動的な行動となる。ゴールを設定する前に行動を開始してしまう。明確なゴールを設定できないために行動を開始することが困難になり、それが動機づけの欠如や発動性の低下とも表現される行動につながることもある。実行する能力は有しているために、段階的な方法で指示されれば活動を続けることができる。

②目的に適った行動の実行障害:自分の行動をモニターして行動を制御することの障害である。活動を管理する基本方針を作成し、注意を持続させて自己と環境を客観的に眺める過程の障害により、選択肢を分析しないために即時的に行動して、失敗してもしばしば同様な選択を行ってしまう。環境と適切に関わるためには、自分の行動を自己修正する必要がある。この能力が障害されることにより社会的に不適切な行動に陥る。評価法としては、BADS(遂行機能障害症候群の行動評価)等がある。