脳卒中超急性期の血圧管理

脳卒中超急性期の血圧管理

推 奨
1. 脳卒中発症直後の高血圧に対する管理は、高血圧性脳症、クモ膜下出血が強く疑われる場合以外は病型診断が確定してから行って良い。また降圧薬を使用する前に、痛み、嘔気、膀胱の充満などにより血圧が上昇しているのではないかを検討すべきである。一方、著しい低血圧(ショック)は輸液、昇圧薬などで速やかに是正すべきである(グレードC1)。

2. 脳梗塞急性期では、収縮期血圧>220mmHgまたは拡張期血圧>120mmHgの高血圧が持続する場合や、大動脈解離・急性心筋梗塞・心不全・腎不全などを合併している場合に限り、慎重な降圧療法が推奨される(グレードC1)。

3. 血栓溶解療法を予定する患者では、収縮期血圧>185mmHgまたは拡張期血圧>110mmHg以上の場合に、静脈投与による降圧療法が推奨される(グレードB)。