歯科衛生ケアプロセス(dental-hygiene-process-of-care)


歯科衛生ケアプロセス(dental-hygiene-process-of-care)

歯科衛生ケアプロセスとは、看護過程をベースにアメリカで理論構築された概念で、「アセスメント」→「歯科衛生診断」→「計画立案」→「実施」→「評価」の5つのステップのサイクルで、双方向にも作用しています。基本は、対象者の自己実現に向けて、何が問題か「アセスメント」し、アセスメントを元に「歯科衛生診断」・「計画立案」を行い、計画の元に「実施」し、実施の結果を「評価」することです。
 これらは、日常的に頭のなかで素早く考え、患者に実践してきたことですが、形に表すことは出来ていませんでした。歯科衛生士の弱点とも言えます。これからの歯科衛生士には、患者の対応に理論的に思考し、問題の解決を図る方法を明確に提示し、実践し、歯科衛生士自身の業務の評価と患者の改善評価(自己実現の程度も含めて)が求められます。
そのためには、各種の理論モデル(アセスメントや歯科衛生診断、評価等にもモデルがある)を学び、応用する力を身につけることが大切となります。
 目的は、歯科衛生士は単なる術者や診療補助者ではなく、この概念を基本に患者が快適な社会生活を過ごすための支援者となることが望まれます。歯科衛生ケアプロセスとは、その望みに対して歯科衛生士として出来ることを判断する(思考する)過程となります。

日衛学誌JJSDH Vol1 No22007)より参照。