純粋語聾

純粋語聾 pure sensory aphasia

古典論にいう「皮質下性感覚失語」であり、「純粋感覚失語」とも呼ばれる。1877年クスマルによって提唱された。稀な類型である。
臨床的には音声知覚の障害を主症状とする。音は聞こえるが音声としては知覚しえない状態である。結果として言語認識、復唱、書き取りが障害される。検者の口唇の動きを見たり、表情や身振りを手がかりにしたり、あるいは文脈的な手がかりを利用することにより言語認識の成績は向上する。話者がゆっくり話す場合も成績は向上する。母音に比して子音がより障害される。与えられた刺激が有意味語か無意味語かの判別は可能であり、有意味語の復唱は無意味語より良好である。母国語と外国語の区別、話し手の認識が可能な例もある。コルレらは通常の話し方の文章認識は障害されたが、感情を込めた話し方の場合は認識成績が向上した症例を報告している。他の言語機能はおかされない(発病初期には錯語の見られることもある)。定義によれば言語表出面での障害はないはずであるが、音韻性錯語や呼称障害を有する症例を純粋語聾として記載している研究者もいる。純粋語聾では環境音の認識は保たれているが、音楽の認識は多少障害される。
軽度の聴力障害、聴覚閥の不安定な変動、刺激強度の弁別障害などの非言語的聴覚機能の障害も認められ、純粋語聾は失語と聴覚知覚障害の中間に位置すると考えられる。狭義の聴覚失認との関係については、純粋語聾であって聴覚失認を伴わない症例の存在から両者は別のものと考えられる。
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