頚部にみられる三角

頚部にみられる三角

①顎下三角
下顎骨下縁と顎二腹筋の前腹、後腹によって囲まれた領域を、顎下三角という。

この領域の表層には大唾液腺の一つである顎下腺があり、深層から浅層に向かって顔面動・静脈が走行して、下顎骨の表面を通って顔面領域に達する。

②頚動脈三角
胸鎖乳突筋前縁と肩甲舌骨筋の前腹および顎二腹筋の後腹によって囲まれた領域を、頚動脈三角という。
この領域の表層から深層に向かって、顔面静脈と頚動脈鞘の中に内頚静脈、総頚動脈、迷走神経が走行している。

最も深い部位には交感神経幹が観察できる。

③後頚三角(外側頚三角)
胸鎖乳突筋後縁と僧帽筋前縁および鎖骨上縁によって囲まれた領域を、後頚三角という。

この領域は、副神経、腕神経叢、鎖骨下動・静脈が通っている。

中心静脈栄養が行われる際に用いられる静脈はこの領域を走行する鎖骨下静脈である。
リハビリナース vol.07 no.01 2014参照


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