嚥下障害の内科的治療





嚥下障害の内科的治療

脳梗塞患者では他疾患を合併することも多く、服薬内容も多彩です。 なかには摂食・嚥下機能低下を来たす薬剤も少なくありません。

睡眠薬・抗精神病薬は集中力の欠如や嚥下機能不全を引き起こします。 また、唾液分泌低下に伴う食塊形成不全を呈する抗コリン薬、嚥下機能不全を引き起こすCa拮抗薬などの内服時にも注意が必要です。
このような薬剤は可能な限り中止または減量します。

一方、脳梗塞ではドパミン作動性神経とそれに連なる迷走神経の機能低下が起こり、神経末端からのサブスタンスP放出が低下することによって、嚥下反射・咳反射の低下を来たすことが知られていますが、この部分を狙ったいくつかの薬剤が、嚥下性肺炎の予防に効果的と考えられています。

具体的にはACE阻害薬、アマンタジンなどのドパミン遊離促進薬、カプサイシンなどが知られていますが、抗血小板薬であるシロスタゾールも急性期~慢性期を通じて嚥下性肺炎の予防に効果的である可能性が示されています。


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