糖尿病 運動療法

糖尿病 運動療法


糖尿病治療において運動療法は重要だが、どの程度の運動を行えばよいのかがわからなければ治療はうまくいかない。
そこで参考にされるのが運動強度、持続時間、頻度、種類である。
その中で、運動強度は運動中の酸素摂取量や心拍数などに基づいて評価される。
臨床の場では心拍数が目安としてよく使われ、50歳未満の患者で100120/分以内、50歳以上の患者さんで100/分以内の運動が推奨されている。

運動強度の指標である酸素摂取量は、1分間の酸素摂取量をVO2と表記し、また運動を最大に負荷した際の最大酸素摂取量をVO2maxと表記する。患者の合併症の程度にもよるが、一般に推奨されている運動強度は% VO2max50%前後である。これは自覚的には「ややきつい」と感じる程度の中等度の運動で、心拍数は上述の数値になる。しかし、不整脈などのために心拍数を指標にできない場合や2型糖尿病患者さんで自律神経障害を有している場合は、患者さん自身の「楽である」または「ややきつい」といった自覚が運動強度の目安になる。


糖尿病ケア 2009 vol.6 no.4 (383)より参照。