ウェルニッケ失語 (Wernicke aphasia)





ウェルニッケ失語 (Wernicke aphasia)


発話:流暢
復唱:不良
聴理解:不良


古典論における皮質性感覚失語である。ウェルニッケがこの類型の概念を確立したことに因んでこのように呼ばれている。

自発発話は流暢で、発話量は時に正常以上であり、構音、プロソディ、いずれにも障害はない。

非常に多弁となり、検者が遮らない限り話続ける「語漏」を呈することもある。

しかし、その内容は名詞などのいわゆる実質語に乏しく、保読(同じ語を繰り返す)、字性および語性の錯語があり、はなはだしい場合には全く他者には認識出来ないジャルゴンとなる。

文法的には錯文法がみられる。

喚語も障害され、無意味語で反応したり(造語新作)語性錯語を示す。

言語認識面での障害はウェルニッケ失語の主症状である。

重症例ではごく簡単な文章でも認識出来ない。

軽症例では構造の簡単な文章は認識出来る。

語の認識も障害される。

重症例では熟知した極くわずかな語しか認識出来ない。

軽症例では日常的な語は認識出来る。

復唱の障害は認識障害の程度にほぼ対応する。

読字も障害され、その程度は聴覚的認識障害の程度と平行するが、両者に不一致の見られる例もある。

書字も様々の程度に障害されるが、自発書字、書き取りに比し写字は比較的保たれている。
患者は障害に対し病識を持たない「病態失認」の状態にあることが多い。

四肢の運動麻痺や体性感覚障害が認められることは少ない。

半盲はしばしば認められる。観念運動失行や観念失行は認められるが、口・舌・顔面失行は希である。

ウェルニッケ失語では音韻認識に障害があり、語の意味を正しく認識出来ない。

また、言語表出に対する聴覚的な制御が不十分なため錯語を生じる。

ウェルニッケ失語には、少なくても
①音韻認識障害を主症状とする型
②意味認識障害を主とする型
の2類型が存在すると考えられる。
古典論における皮質性感覚失語である。ウェルニッケがこの類型の概念を確立したことに因んでこのように呼ばれている。

自発発話は流暢で、発話量は時に正常以上であり、構音、プロソディ、いずれにも障害はない。

非常に多弁となり、検者が遮らない限り話続ける「語漏」を呈することもある。

しかし、その内容は名詞などのいわゆる実質語に乏しく、保読(同じ語を繰り返す)、字性および語性の錯語があり、はなはだしい場合には全く他者には認識出来ないジャルゴンとなる。

文法的には錯文法がみられる。

喚語も障害され、無意味語で反応したり(造語新作)語性錯語を示す。

言語認識面での障害はウェルニッケ失語の主症状である。

重症例ではごく簡単な文章でも認識出来ない。

軽症例では構造の簡単な文章は認識出来る。

語の認識も障害される。

重症例では熟知した極くわずかな語しか認識出来ない。

軽症例では日常的な語は認識出来る。

復唱の障害は認識障害の程度にほぼ対応する。

読字も障害され、その程度は聴覚的認識障害の程度と平行するが、両者に不一致の見られる例もある。

書字も様々の程度に障害されるが、自発書字、書き取りに比し写字は比較的保たれている。
患者は障害に対し病識を持たない「病態失認」の状態にあることが多い。

四肢の運動麻痺や体性感覚障害が認められることは少ない。

半盲はしばしば認められる。観念運動失行や観念失行は認められるが、口・舌・顔面失行は希である。

ウェルニッケ失語では音韻認識に障害があり、語の意味を正しく認識出来ない。

また、言語表出に対する聴覚的な制御が不十分なため錯語を生じる。

ウェルニッケ失語には、少なくても
①音韻認識障害を主症状とする型
②意味認識障害を主とする型
の2類型が存在すると考えられる。