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発達障害を持つ子どもたちとの向き合い方:特性理解と「生活の工夫」

発達障害を持つ子どもたちの特性を理解し、その子らしさを大切にしながら、日常生活における困難を軽減するための「生活の工夫」と「言葉かけ」について解説します。 発達障害の特性を正しく理解する 発達障害を持つ子どもたちは、私たちとは少し違う世界を生きています。彼らの行動や反応には、特有の理由があることを理解することが大切です。  * こだわりが強い: 特定の行動やルールに強いこだわりを持つことがあります。変化への不安や見通しが持てないことが原因です。  * 視覚的な理解の困難さ: 目に見えない概念や抽象的な指示を理解することが難しい場合があります。  * 感覚過敏: 特定の感覚刺激(音、光、触覚など)に過敏な場合があります。  * 見通しを立てることの重要性: 予定の変更や終わりが見えない活動は、子どもたちに不安を与えます。  * 一度に複数のことをするのが苦手: 複数のタスクを同時に処理することが難しい場合があります。  * 不安や緊張を感じやすい: 変化に敏感で、見通しが立たない状況に不安を感じやすい傾向があります。  * じっとしていることが苦手/忘れっぽい: 状況に関係なく動き回ったり、忘れ物をしたりすることがあります。  * あいまいな表現はわかりにくい: 抽象的な言葉やあいまいな指示は理解しにくいことがあります。  * 感情や欲求のコントロールが苦手: 感情や欲求のコントロールが難しく、衝動的な行動に出ることがあります。  * 特定の勉強が苦手: 知的な遅れはないものの、読み書きや計算など特定の学習に困難を示す場合があります。 子どもたちの「困り感」に寄り添う これらの特性は、子どもたちにとって日常生活を送る上で大きな困難となります。しかし、これらの特性は決して「わがまま」や「怠慢」ではありません。脳の機能によるものであり、叱責や罰を与えるだけでは改善しません。 私たち大人がまずすべきことは、子どもたちの行動の背景にある特性を理解し、その「困り感」に寄り添うことです。 「生活の工夫」と「言葉かけ」でサポートする 特性を理解した上で、日常生活における困難を軽減するための「生活の工夫」と「言葉かけ」を実践しましょう。  * 視覚的な支援: 絵や写真、具体的な...

新版K式発達検査の数値・結果の解釈の仕方について

医学的診断のための補助的手段として、客観的数値を用いて発達を評価する場合や、療育手帳など数値を基準として等級の決定を行う行政的手段に使用される場合には、 K 式で算出される数値は発達指数( DQ )ですが、知能指数( IQ )と同等と考えられ、知能検査と同等の扱われ方をされます。 一方で K 式の特徴として、数値以外の面での子どもの理解も重視とされています。 検査項目の合否だけでなく、その内容を吟味し、検査場面を通して子どもの認知能力・対人社会性・性格傾向などを把握し実際の家庭での様子を想定しながら検査の結果を解釈していくことが大切です。 また、疾患の有無や生育歴、親子関係、家庭環境などを含めた包括的なアセスメントを行い、発達状況の見立てだけでなく保護者の養育能力や環境などを考慮した相談・助言を行うことで、子どもの発達の援助の一助となるよう支援していくことが重要です。

新版K式検査の信頼性などのデータについて

新版 K 式検査の 0 歳 0 か月から 69 歳までの年齢別の男女総合における全領域 DQ の平均は 93.63 ~ 108.36 、標準偏差は 8.89 ~ 21.93 です。また全領域の奇遇折半得点相関は 0.647 ~ 0.913 、スピアマン・ブラウンの補正を施した奇遇折半信頼性係数は 0.786 ~ 0.955 です。 妥当性に関して嶋津らは、「実際に妥当性を求める手順は単純ではない。とくに発達検査の場合には、その定義が同語反復になりかねない。 K 式の場合、各検査項目は通過率曲線という見地で選ばれており、妥当性は主としてこの手続きに依存している」としています。 通過率曲線とは、検査項目ごとに、生活年齢を横座標、通過率を縦座標とする点を記入し、折れ線でつないだグラフのことです。検査用紙上では、 50 %通過年齢の属する年齢級に各検査項目を配当しています。無作為選択の被検者集団において、生活年齢の平均値と発達年齢の平均値が一致するように検査を作成する方法は、妥当性に関連しているといえます。 また妥当性において、「問題は、検査項目が発達の広い側面を十分代表できるように網羅的に選ばれているかどうかに関係する」とあり、「臨床的使用経験を積み重ねることによって、足りない面を補うという方向で、今後とも努力するものと考えている」としています。

【性の分化について】染色体レベルの性分化と器官レベルの性分化について解説!

染色体レベルの性分化 受精から出生までの時期を胎生期と呼ぶ。男女の分化はこの胎生期から始まり、 性分化 と呼ぶ。 性分化を性染色体レベルでみると、受精した時点で性染色体の組み合わせの違いによって男女間の差は存在しているといえる。ヒトの細胞には、 常染色体44本と性染色体2本の合計46本の染色体 がある。 性染色体は、 男性がXY、女性がXX となっている。精子と卵子の生殖細胞が形成される過程で減数分裂が生じ、精子、卵子の染色体の数は半分になる。ここで精子は、X染色体をもつもの(22+X)、Y染色体をもつもの(22+Y)の2種類に分かれるのである。 一方、卵子はすべてX染色体をもつ(22+X)。そして受精によって再び46本の染色体をもつ個体ができる。受精の際、X染色体をもつ精子が卵子と結ばれると44+XXで女子、Y染色体をもつ精子が卵子と結ばれると44+XYで男子となるのである。 器官レベルの性分化 上記に記した性染色体レベルの男女の違いはまだ絶対的なものではない。男性の精巣、女性の卵巣のもとになる性腺原基は、胎生6週までは男女による構造上の違いはなく、精巣、卵巣のどちらにでもなれる可能性をもっている。 ここで重要な働きをするのが、Y染色体のなかにある 精巣決定遺伝子 だ。性染色体の組み合わせがXYの個体では、精巣決定遺伝子が働き、性腺原基は精巣(睾丸)になるように導かれる。この時期は7週前後であることがわかっている。 一方、性染色体の組み合わせがXXの個体は、精巣決定遺伝子が働かず、性腺原基はそのまま分化し、卵巣になる。このようにみると、精巣決定遺伝子のような特別な遺伝子が働かない限り、身体的性はもともとは卵巣に分化するようなかたちになっている、ということができるでしょう。 さらに、個体の内性器の発育には、ウォルフ管かミュラー管のどちらが発達してくるかが関与してくる。この段階では、男の子の場合、精巣のなかから抗ミュラー管ホルモンが分泌され、ミュラー管を退縮させ、同時に精巣からアンドロジェンが分泌され、ウォルフ管の発育を促す。その結果、ウォルフ管が男性内性器に分化していくのである。 一方、女の子の場合、抗ミュラー管ホルモンやアンドロジェンの作用を受けないで、ミュラー管がそのまま女性内性器に分化する。 性分化を外性器のかたち...

産まれた時の赤ちゃんの視力は?色覚は?【言語聴覚士執筆】

人間の赤ちゃんの視覚の世界 猫の赤ちゃんは、生まれてしばらくの間(1~2週間程度)、目は閉じたままで周りの様子を見ることはできません。 それに比べて、人間の赤ちゃんは、お母さんのお腹の外に出ると、すぐに自分の力でまぶたを開け、光にみちあふれた世界を体験することができます。 目を通して外界の様子をとらえる感覚を「視覚」と言います。 目から入る情報の多くは、脳の後ろの部分にある後頭葉というところで処理されています。 生まれたばかりの赤ちゃん(新生児:生後4週間以下)は脳の成熟がまだ十分でありません。 視覚の処理も、赤ちゃんの発育とともにゆっくりと段階的に発達していきます。 それでは新生児は、どの程度の視覚の能力をもっているのでしょうか? 生まれたばかりの赤ちゃんでも、ある程度の視覚能力があります。 たとえば、光の強さや線の傾きや色、形の認識や顔の認識など、新生児は外界の様子を目を通して、ある程度把握していることが研究で分かっているのです。 赤ちゃんの視力 私達は物の見えの指標として「視力」をよく用います。新生児の視力はどの程度あるのでしょうか? 一般的な視力測定では、ランドルト環というアルファベットのCのような形をしたものを使って、円の切れ目の部分が自分から見て上下左右のどちらにあるのかを報告してもらうことで検査をします。 しかし、赤ちゃんの場合、まだ言葉を使って報告するということができません。それでは、どのような方法で赤ちゃんの視力は測定されるのでしょうか? 赤ちゃんの視力を調べる方法には、選好注視法や視運動性眼振測定などがあります。 選好注視法とは 視運動性眼振測定赤ちゃんには好きなもの(興味のあるもの)を見つめるという特性があり、選好注視法では、調べたい2つの刺激を並べて、赤ちゃんが2つのどちらを見るかという頻度や、 どれくらい長く見つめるかという注視時間を測定する検査です。 視運動性眼振(OKN)とは 眼前を相次いで移動する画面を眺めると、ものが流れていく方向へのゆっくりとした眼球運動と逆方向への急速な眼球運動を繰り返すという眼球運動。円柱ドラムに貼 り付けられて回転提示された縞を観察すると視運動性眼振(OKN)が生じ、赤ちゃんでも縞が見 えている視運動性眼振(OKN)を起こします。 ...

エリクソンの心理社会的発達の8段階

エリクソンの心理社会的発達の8段階 乳児期前期(0〜1歳) 心理的危機 : 信頼 対 不信 有意義な対人関係 : 母親または、その代わりとなる人 好ましい結果 : 信頼と楽観性 発達課題 : 育児(母親との関係)を通して外界や自己への信頼を構築する。 乳児期後期(1〜3歳) 心理的危機 : 自律的 対 恥・疑惑 有意義な対人関係 : 両親 好ましい結果 : 自己統制と適切さの感じ 発達課題 : トイレ・トレーニングを中心とした「躾」による命令や禁止を内在化する。 幼児期(3〜6歳) 心理的危機 : 積極性 対 罪悪感 有意義な対人関係 : 基本的家庭 好ましい結果 : 目的と方向:自分の活動を開始する能力 発達課題 : 外界を探索し、創造することを獲得する。 児童期(6〜12歳) 心理的危機 : 勤勉性 対 劣等感 有意義な対人関係 : 学校 好ましい結果 : 知的・社会的・身体的技能の有能さ 発達課題 : 学業に努力し、社会的・対人的技能を身につけ、課題に取り組み、解決することで有能感を獲得する。 青年期(12〜19歳) 心理的危機 : 同一性 対 同一性の拡散 有意義な対人関係 : 仲間集団と外集団:リーダーシップモデル 好ましい結果 : 事故を独自な人間として統合したイメージを持つこと 発達課題 : さまざまな経験のなかから見つけ出してきた自己を統合する。 成人期初期(20〜30歳) 心理的危機 : 親身性 対 孤立 有意義な対人関係 : 親友:性、競争、共同 好ましい結果 : 親密で永続する関係を形成し、生涯を託すものを決める 発達課題 : 青年期に形成した自己の同一性と他者の同一性を自分を見失うことなく融合する。 壮年期(30〜65歳) 心理的危機 : 生殖性 対 沈滞 有意義な対人関係 : 労働を分けもつことと、家事を分けもつこと 好ましい結果 : 家族、社会、未来への世代への関心 発達課題 : 生産物、芸術、概念など次世代へ引き継 ぐものを責任をもって育て発展させる。 老年期(65歳〜) 心理的危機 : 統合性 対 絶望 有意義な対人関係 : ”人類”:”わが子” 好ましい結果 : 充足と自分の生...