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Showing posts with the label 失語症

【隣の人に回しましょう】高齢者のグループレクリエーション

【隣の人に回しましょう】高齢者のグループレクリエーション 隣に座っている人に「はい」と言いながら品物を渡せたら、合格です。コミュニケーションの基本的な態度を養う課題です。 対象 最重度 精神活動低下 人数 3人からでも可能 準備 片手で持ちやすい品物1個 方法 輪になるように座ります。セラピストはその名の一人に品物を渡します。(セラピストが参加しても良いです。) 渡された人は品物を左隣の人に「はい」と言って手渡します。 品物を受け取った人は、その次の人に「はい」と言って手渡します。 品物が1周したら反対回りで動揺に行います。 アドバイス 品物は片麻痺の方でもつかみやすいものにすると良いでしょう。 例:ソフトボール、毛糸など。 応用 渡す品物を一つではなく複数とし、参加者の中の何人かに品物を持ってもらう。 全員で、「1、2、3、はい」の掛け声をかけ、それに合わせて、隣の人に渡していく。

錯語(失語症の症状)

錯語(失語症の症状) 喚語障害の一つで、目標とする語が推定出来る程度の音の誤り、あるいは語の誤りの総称です。 音韻性錯語 例えば、「りんご」と言おうとしたのにもかかわらず「にんご」と音の一部を誤った場合を音韻性錯語あるいは、 字性錯語 と言います。 語性錯語 例えば、「ねこ」と言おうとしたのにもかかわらず「いぬ」や「とけい」など別に実在する日本語に誤った場合を 語性錯語 と言います。 「ねこ」を「いぬ」と意味関連性のある言葉と誤った語性錯語を[ 意味性錯語 ]といいます。 また、「ねこ」を「とけい」と全く違ったカテゴリーと誤ったものを[ 無関連錯語 ]といいます。 注意したい点 ここで注意したいのが、音韻性錯語です。音韻性錯語の名称からは、その誤りの性質が音韻の選択にあることを示唆していますが、実際は発話された結果から判断せざるを得ないため、音韻選択の時点では正しく選択できたものの、構音プログラムの段階での音の置換や付加、省略など 発語失行 による音の誤りが生じても区別することが難しいことです。 音韻性錯語と発語失行の特徴は下記を参考下さい。 http://www.st-medica.com/2012/05/blog-post_9008.html

失読失書 alexia with agraphia

失読失書 alexia with agraphia 失読と失書が1つの病巣(主に左角回病巣)によって同時に生じたものをいいます。 失読失書での、読みは、音読と理解の両方が障害されます。 日本語では、仮名、漢字ともに読みが障害されます。 漢字の読みが比較的良好な症例も報告されていますが、多数例でみると仮名と漢字の読みに差がないという批判があります。 なぞり読みの効果はありません。 書字障害の程度は、失読と平行するとも言われていますが、症例によっていずれかが強く現れる場合や、回復の程度が異なる場合があります。 失書は、左右の手に現れます。 日本語では、漢字では、想起困難と錯書がみられ、仮名では、個々の文字が書けない場合と、仮名を多用するが文字選択の誤り(錯書)が明らかな場合の両者が起こります。 また、経過とともに仮名書字が可能となる傾向がみられます。 字形態の崩れは少ないといわれています。 写字能力については、今日では写字能力は保存されている点がむしろ特徴と考えられています。 患者は文字を認知した上で、自分の字体による書き下しが可能であり、正しい筆順で流暢に書き写すことができます。 失読失書は、多少なりとも呼称障害あるいは喚語困難を伴います。 また、流暢性失語を伴う場合や、流暢性失語が改善して失読失書が明らかとなる場合があります。 病巣が前方へ伸展すると失語性要因が加わりますが、縁上回方向では伝導失語、側頭葉上部方向ではウェルニッケ失語が加わる傾向があります。 そのほかに、失書に失算、手指失認、左右失認が加わって、いわゆるゲルストマン症候群を構成する場合がありますが、失読はこの症候群には含まれていません。 病巣は、左半球の角回付近と考えられ、中大脳動脈の分枝である角回動脈領域の梗塞で起こることが多いといわれています。 角回の損傷であっても失読失書が必発とは限りません。なお、側頭葉後部ないしは後下部病巣による失読失書も報告されています。

純粋失書 pure graphic

純粋失書 pure graphic 純粋失書とは、失書のみが独立して起こるか、他の高次機能障害を伴っていても、それによって、書字障害を説明できないものを言います。 通常、両手に現れる失書をさし、脳梁離断による左手の失書とは区別して扱います。 本邦では、文字が書けないことが主体となりますが、わずかの字しか書けず字形態も拙劣な例から、教育歴、病前の書字習慣から考えて当然書けると予想される字(仮名や小学校1、2学年で学習する漢字など)の一部が書けない程度の例まで含まれます。報告例の中でも後者に属するものが多いです。 純粋失書は、基本的に、仮名と漢字ともに障害が認められます。 文字数の極端な差から、両者の障害程度を比較することは困難ですが、仮名書字の方が改善しやすい傾向があります。 書字の誤反応は、主に漢字について調べられており、無反応と、途中まで書いてやめるという部分反応または存在字近似反応が大半を占め、別な字と取り違える錯書は少ないといわれています。 写字は、一般的に自発書字や書取りよりも良好です。 失読失書で読みの障害が軽く、経過とともに失書のみが残存した例は純粋失書とは呼びません。 失語症がないことが原則ですが、軽度の喚語困難を伴うことが少なくないと言われています。

純粋失読の症状

純粋失読の症状 純粋失読は、重度の読み(音読と理解の両方)の障害を示しますが、対照的に書字能力はかなり良好に保たれていのが特徴です。 日本語では、個々の文字の読みに障害がみられ、単語や文章でより障害が目立つ特徴があります。 漢字と仮名の読みは同程度に障害されるのが一般的ですが、仮名の読みの障害が目立つ場合もあります。 読めない文字でも、字画をなぞることによって読めることが多く、「なぞり読み」と呼ばれています。 純粋失読は視覚入力における読みの障害であり、この様な運動覚性促通が可能です。 自発的になぞり読みができない場合でも、検者が患者の手を持って筆順に従って動かすと読める場合が少なくありません。 また、閉眼させて手のひらに書いた文字を読める現象もみられます。 なお、数字の読みは比較的良いと言われています。 書字は良好であり、書取りや自発書字が可能ですが、いったん書き終えると自分の字であっても読めません。 日本語では、仮名書字は保たれていますが、漢字の書字は必ずしも良好とはいえず、難しい漢字の想起困難を示す場合があります。 写字は、自発書字や書取りと比べて困難となる点が特徴です。 発症初期の失読が明らかな時期においては、文字を図形を模写するように一画ずつ書き写す傾向があり、漢字で目立ちます。また、写字は右手で行う方がより困難であり、左手では良好という解離を示す場合があります。

純粋語聾の症状

純粋語聾の症状 純粋語聾とは、話し言葉の理解障害が選択的に起こり、自発話、自発書字、文字言語の音読と理解が保たれた病態をいいます。 聴覚的理解は、語音認知あるいはそれよりも前の段階に障害があり、復唱と書き取りも障害されます。 単語、文のいずれの理解も悪いのですが、文で障害が明らかとなる場合もあります。ただし検者の回の動きを見て読唇を行ったり、表情や身振りを手掛かりとしたり、文脈や状況を判断して、簡単な口頭命令の理解が改善する場合があります。 純粋語聾は、ゆっくりと話すことによって理解が改善することが多いのですが、改善しない例もあります。 語音の認知は、母音については比較的容易ですが子音の弁別が障害されている場合と、両者で障害が明らかな場合があります。 患者は、自覚的には、人の話し声が雑音や外国語のように聞こえると訴えることが多いを言われています。 しかし、話し声の男女、老若の区別、母国語と外国語の識別、実在語と非実在語の識別、声の主の判別が可能な症例も報告されています。 「純粋」語聾という場合は、言語音以外の聴覚的認知が、障害されていないことが原則となります 。 語聾の症例について非言語音に関する詳しい検討を行えば、環境音の認知や音楽的認知の障害が明らかとなり、より広範な聴覚失認を呈している場合が多いほか、初期には皮質聾を呈することが少なくないといわれていますが、最近では発症当初からほぼ純粋な語聾を示した報告も少なくありません。 音の空間的定位は正常である場合が多いと言われていますが、障害されている場合もあります。 純粋語聾といっても、音楽的能力について調べられた例では、たいてい何らかの側面で障害がみられています。 熟知していると考えられるメロディーの認知が悪い場合、メロデイーの異同弁別が悪い場合、歌が歌えない場合の、リズムの複製が悪い場合、 リズムの異同弁別が悪い場合などの報告があります。 純粋語聾は軽度であれば音韻性錯語ゃ呼称障害の存在は許容されるようです。 左側病巣による語聾例は、ウエルニッケ失語から回復した例である場合が多いといいます。 しかし、純粋語聾に移行した例については、 はっきりとウェルニッケ失語であったと記載されているものは少ないとのことです。 

外国人アクセント症候群 foreign accent syndrome (FAS)

外国人アクセント症候群 foreign accent syndrome (FAS) 外国人アクセント症候群とは、大脳半球損傷後に母国語を話しているにもかかわらず、外国人が話しているように聞こえる特異な言語症状のことをいいます。 外国人アクセント症候群は、これまでの報告例の多くが軽度あるいは残存する失語症状を合併しており、そのタイプはブローカ失語や超皮質性運動失語などの非流暢性失語です。 この観点からみた場合には、やや非流暢でプロソディーの障害があり、軽い構音の障害や軽度の失文法を伴う場合に、外国人が話しているように聞こることがあります。 発語失行例でも外国人アクセントを生じることが少なくありませんが、この場合は構音以外の側面を重視し、外国人アクセントの原因をおもにプロソデイーの障害に求めています。 これに対して、失語症がないか軽微であり、構音が正確であるものを外国人アクセント症候群とするという考え方があり、発症まもなくからこのような純粋な症状を呈した例があります。 比較的純粋な例においても、外国人が喋っているように聞こえる要因は一様ではありません。 外国人アクセント症候群の条件 外国人アクセントに聞こえる発話の条件を、Blumsteinらの考察を整理すると次の3点にまとめられます。 語彙や文法は正常に近く、構音は容易に了解可能。軽度の失文法があって、たどたどしい印象を与えても良い。 構音の特徴はその言語としては異常であっても、他の言語では許容できる範囲。 イントネーションは不自然であっても、決して平坦とならない。日本語では、強勢アクセントの付加も関与する。 このような発話の障害が外国人様に聞こえるかどうかは、聞き手の判断に依存しています。 したがって、主観的印象によつてどの外国語を話しているように聞こえるかの評価は一定しないことが多いのが現状です。 外国人アクセント症候群の病巣 病巣は、発語失行に伴う例は中心前回下部で、失語症例または失語症からの回復例では、Brodmannの6野、Broca領域、尾状核頭部から被殻に至る領域等があります。 純粋例でも、側脳室前角付近の白質、レンズ核、左中心前回の中1/5の高さの後方外側面のように、責任病巣と言える一致した部位はみられていません。

純粋語唖(純粋運動失語、音声学的解体症候群、純粋発語失行)

純粋語唖(純粋運動失語、音声学的解体症候群、純粋発語失行) 純粋語唖は、一貫性のない構音の誤りを示しますが、書字障害はないか軽微で、しかも聴理解、読解が正常に保たれた病態をさします。 純粋語唖、純粋運動失語、音声学的解体症候群、純粋発語失行など様々な呼び名が歴史的に用いられ、今日、本邦でも統一をみていないのが原状です。 発話は、発症当初は無言であるか、わずかの音に限られていますが、次第に発音できる音が増え発語失行と呼ばれる特徴が明らかとなります。 wertzらは、 努力性で、試行錯誤を示す構音運動の探索と自己修正の試み プロソデイー障害 同じ発話を繰り返した時、構音が一定しないこと 発話の開始困難 を発語失行の特徴として上げている。 なお、純粋語唖では、伝導失語の音韻性錯語と異なり試行錯誤により目標の音に近づく現象は少ないと言われています。 Sugishitaらは、構音の誤りにおける二重の非一貫性、すなわち、 ある音素を構音しようとするとある時は誤り、ある時は正しく構音されるということ 誤る場合にはその誤り方が一定ではなくいろいろな誤り方をすること を重要視している。 純粋語唖は、このような発話の特徴は、自発話、呼称、復唱などすべての表出面でみられます。 多くの非流暢性失語と同様に、 自動的発話(たとえば、1、 2、 3と数える)や反応性発話(「はい」「わかりません」など)が、他の発話場面よりも明瞭な構音で行われる場合もありますが、全例にみられる現象ではないと言われています。 復唱については、自発話より困難とする場合と復唱の方が良いとする場合がありますが、純粋例では明らかな差がない可能性があります。 発話の障害はゆっくりと改善しますが、病巣が特に小さい場合を除けば障害を残すことが多いと言われています。 純粋語唖では理解障害がなく、また書字が保たれており、何と言おうとしているかがわかることから、発話に関する様々な検討が行われてきました。 聴覚的印象による分析から指摘されているなかで比較的同意が得られているものとしては、 子音の誤りが母音よりも起こりやすい 子音の置換が、脱落、歪み、付加より多い 有声子音の無声子音への置換が多い 語頭の音の誤りが、語中や語尾の音よりも多い など...

語義失語の病巣

語義失語の病巣 定型的な語義失語を生じるのは、左側に強い側頭葉の葉性萎縮例です。 その病理学的診断は確定していないものが多いですが、側頭葉を主に侵すタイプのPick病の可能性があります。 語義失語例では、人格の解体がみられないことからPick病とされない場合がありますが、もともとの性格に比べると明らかな人格変化を有する症例が多いと言われています。 しかし、長年にわたつて明らかな痴呆を呈さず、失語症を主症状とする緩徐進行性失語と診断される症例の病理学的診断は一定していません。 ヘルペス脳炎は側頭葉下部を内側から外側まで損傷し、左側の障害が強い場合に語義失語に近い症状を呈するといわれています。 ヘルペス脳炎では、語の意味の障害が軽く再認がある程度保たれるほか、読みと書字の障害が目立たないといいます。 脳血管障害例でも、ヘルペス脳炎例と同様に部分的な症状を呈する場合がありますが、語義失語を生じるには、少なくとも左側頭葉の中間部が損傷されることが必要と考えられています。 側頭葉後下部ないしは後部は失書や失読を生じることが、本邦では報告されており、この部位が含まれな い方が語義失語の病像が明確になるといえる。 側頭葉前部については、ほぼ常に障害が及んでおり、側頭葉切除術で明らかな呼称障害を起こさないことが知られているとは言え無視はできません。 しかし、側頭葉の前~中間部の損傷が語義失語を起こすのに十分とは言えず、右側にも障害がある場合に定型的症状が起こる可能性があります。 葉性萎縮では語の意味を支える系あるいはネットワークが選択的に侵される可能性を指摘した報告がありますが、進行性の病変か否かも脳機能の修復や再構築と関連して重要な要素と思われます。 語義失語の症状はこちら↓ http://www.st-medica.com/2017/08/blog-post_13.html

語義失語(ごぎしつご)の症状とは?言語聴覚士が解説

語義失語(ごぎしつご)の症状 語義失語は、語の意味(語義)の理解障害を呈し、喚語困難(言いたい言葉がでてこない症状)と呼称障害(言おうとする物の名前がでてこない症状)が明らかで、しかも目標の語を言われても、それとわからない再認の障害を伴う失語症です。 障害の中心となる語は、固有名詞と具体的な事物を示す名詞(動物や植物の名等)であり、ついで動詞、形容詞、副詞などの順になるといわれています。 例としては、「調子はいかがですか」と聞くと、「調子?調子ってなんですか、調子の意味がわかりません」のような反応があります。 文法的理解は基本的に保たれていて、トークンテスト(失語症に対する理解力の検査)で良好な成績を示すことに反映されます。 構音は良好で流暢な話し方になりますがが、文意を担う語彙が貧困化し、遠回しな(迂遠)表現を示すほか、語性錯語(例:時計を鉛筆と言い誤る)を伴います。 語義失語は、復唱は保たれ、反響言語(オウム返し)もみられます。 そのため、語義失語は超皮質性感覚失語の一型といえます。 ただし、理解障害が語の意味主体である点が、文レベルの障害を伴う一般的なタイプと異なるのが特徴です。 症状のみから言えば、語義失語は、音声学的および視覚的語形態と意味が結びつかない二方向性の障害で田辺らは語の意味の選択的障害と表現しています。 語義失語は本邦に特有の失語型であるとする考え方がありますが、理由としては読みと書字の特徴を診断基準に入れていることに起因すると思われます。 通常の超皮質性感覚失語では理解を伴わない音読が可能とされるのに対して、語義失語では漢字の読みにおいて、「相手→ソウシュ」、「この布を→このフを」のように語の意味に対応しない音訓の誤読を呈する点が特徴があります。 一方、漢字の書字では漢字をその音によつて、意味を無視しつつ表音文字のように用いる類音的錯書(いわゆる当て字)がみられます。 このほかの語義失語の症状として、ことわざや比喩的表現の理解障害があり、「瓜二つ」について「瓜が二つあるっていうこと」と答えたりします。 また、文の補完現象がみられず、呼称で語頭音ヒントが有効でないこと、語に対する既知感が喪失していることも特徴です。 語義失語の病巣についてはこちら↓ http://www.st-...

混合型超皮質性失語の症状

混合型超皮質性失語の症状 混合型超皮質性失語は、復唱以外のすべての言語機能が重度に障害された失語症です。復唱は他の側面と比較して明らかに良好ですが、正常ではないことも多く、その基準は曖味で報告によってかなりの幅を持っているのが現状です。 単語レベルの復唱の報告例もありますが、数語ないしは短文の復唱ができるものを混合型超皮質性失語とするべ きであり、WABの基準では5以上の得点としています。 復唱時の構音は基本的には明瞭であすが、多少の障害は容認されます。 無意味音節や未知の外国語単語の復唱も短いものは可能なことが多いと言われています。 文法的誤りを含む文の復唱については、訂正を行う場合 とそのまま復唱する場合の両者があります。 開始の手掛かりを与えた場合の歌唱能力や連続的発話(数唱など)および文の補完現象はじばしば認められます。 これらに比べて頻度は低いですが、残存しやすい能力として理解を伴わない音読があります。 復唱とその際の良好な構音と一部の例における音読を除けば、他の言語側面は全失語と同様の障害があると考えて良いと言われています。 自発話はほとんど無いかわずかな常同言語に限られ、話 し言葉の理解は単語レベルでも明らかな障害があります。 呼称はまれな例を除いて不可能です。 書字は重度に障害されていますが、写字ができる例の報告もあります。

超皮質性感覚失語の症状

超皮質性感覚失語の症状 流暢な発話、理解障害、良好な復唱が特徴の失語症タイプです。 自発話は流暢ですが、喚語困難のために中断することがあるほか、迂遠な言い回しもみらます。錯語は、一般的に語性錯語が主体と言われていますが、音韻性錯語が多くみられる例も報告されています。内容は空疎であったり、状況にそぐわない場合が多く、正常に近い発話を示すことは少ないと言われています。 聴理解は基本的に重度であり、単語レベルでも障害があるとすべき考え方がある一方、ウェルニッケ失語よりは軽くてよいとする場合もあるようです。英語版WABの基準では、比較的軽い例も含めています。 復唱は良好ないしは完璧で、無意味音節や外国語、意味の通らない文章でも復唱できることが多く、反響言語もよくきかれます。 復唱については、音韻の認知から直接音韻の再現に至る直接的経路と語彙性経路の両者によって行われると考え られており、Coslettらによれば、古典的超皮質性感覚失語では両方の経路が保たれているが、直接的経路のみで復唱を行う亜型もあるといっています。 後者と考えられた症例では,音韻性錯語が比較的多く、復唱で統語の誤りの修正は行われなかった。 呼称は、特殊な例を除いて重度に障害されており、検者から正答を与えられてもそれとわからないことがあります。 読みは、音読は可能ですが、読んだ単語や文章の理解は話し言葉の理解と同程度に重く障害されていると言われています。 書字は、ウェルニッケ失語患者と同様に、個々の文字は書けても内容のある文章を書けませんが、単語ない しは短い文章の書き取りができる場合があります。

白質病巣のおける超皮質性運動失語の特徴

白質病巣のおける超皮質性運動失語の特徴 Freedmanら、Alexanderらは、超皮質性運動失語の病巣は主に皮質下にあり、左側脳室前角の前外側部の白質であると言っています。 この部位の病巣は、補足運動野からBroca領域を含む運動性言語領域への連絡を絶つことによって発話開始のメカニズムが障害されると考えられています。 小さな病巣では補足運動野の損傷と同様の発話の開始にはぼ限られた障害を起こしますが、病巣が尾状核頭、内 包前脚、被殻前部、外包、前障、最外包、島前部に伸展すると理解障害を伴い、中心前回の顔面領域の深部に伸びると構音も悪くなるとようです。 従来の皮質部位を重視した表現をとる報告例の病巣も多くは白質に深く達しており、発話の減少という基本症状は、白質損傷による可能性もあると言われています。

補足運動野を含む前頭葉内側面損傷における超皮質性運動失語の特徴

補足運動野を含む前頭葉内側面損傷における超皮質性運動失語の特徴 補足運動野を含む前頭葉内側面損傷の超皮質性運動失語は、左前大脳動脈領域の脳梗塞として起こることが多いと言われています。 発症初期の無言に続いて小声の発話がみられるようになりますが、発話は乏しく、努力性で時間がかかります。 失語症を特徴づける錯語、呼称障害、失文法、理解障害などの症状は目立たないと言われています。 書字能力は限られていますが、読みにおいては障害が目立たない場合も少なくありません。 補足運動野に限局した小病巣では、発話の開始にほぼ限られた障害を引き起こしますが、予後は比較的良好と言われています。 左前大脳動脈領域の脳梗塞では、下肢に強い片麻痺が特徴的であり、上肢では近位の麻痺がより明らかであり、右手に把握反射がみられます。また、失禁を伴うこともあります。 脳梁損傷の範囲が広いと、左手の失行、失書をはじめとする脳梁離断症状も加わると言われています。

前頭葉背外側面の損傷における超皮質性運動失語の特徴

前頭葉背外側面の損傷における超皮質性運動失語の特徴 自発話は極端に減少し、わずかな決まり文句を発するか、相手の質問を繰り返して文末などを変化させて答える反響的応答がみられるのみで、話し始めたとしても中断してしまうことが多いと言われています。 患者は手や頭を振ったりして、発話を促そうとする場合がある一方、コミュニケーションをとろうとしない場合もあります。 発話が回復してきても、短い文を話すことが多く、保続や語性錯語がみられます。 「1、2、3…」と数えるような系列語は、検者が最初のいくつかを与えることによつて、いったん開始されると続けられることが多いです。 復唱は自動的なオウム返しというのではなく、文法的な誤りのある文ではそれを修正する場合があると言われています。また、補完現象がみられることがあります。 前頭葉内側面損傷の場合と異なり、片麻痺はないかあっても軽度で一過性のことが多いです。 病巣は、ブローカ領域の前方または上方と考えられていて、下前頭回の中または前部、中前頭回、さらに上前頭回がこれにあたります。 前大脳動脈と中大脳動脈領域の間のwatershed領域の脳梗塞は、超皮質性運動失語を起こす代表的病巣です。 また、中大脳動脈の分枝である前ローランド動脈領域の脳梗塞で中・下前頭回が損傷された場合に超皮質性運動失語を生じると言われています。 また、中前頭回損傷では文を構成することが困難でありLuriaの前頭葉性力動性失語の純粋型にもっとも近く、下前頭回に病変が及ぶ例では失文法が現れてくるといいます。 以上はブローカ領域を含まないことを前提としていましたが、プローカ失語からの回復過程で超皮質性失語を呈する場合が古くから指摘されています。また、ブローカ領域とその周辺を含む病巣によって比較的早期から超皮質性運動失語を呈する例も報告されています。ブローカ領域周辺を含む病巣では、軽い構音障害、音韻性錯語、一過性の失文法が目立つことがあると言われています。

超皮質性運動失語の症状

超皮質性運動失語の症状 超皮質性運動失語(transcortical motor aphasia:TCM)は、自発性が著しく低下した非流暢な発話と、対照的に良好な復唱および理解能力を特徴とする失語症のタイプです。 自発話はきわめて少なく、話しかけられるなどの外的刺激がないかぎりほとんど話すことはありません。質問に対して答えようとする場合でも、発話の開始に時間がかかり、ごく簡単な短い文しか喋れず、また中断してしまうことがしばしばあります。 構音は基本的に保たれていますが、初期には小声であることが多いと言われています。 復唱は非常に良く、かなり複雑な文法的構成を持つ文章でも可能です。反響言語がみられることもあります。 聴理解は発話と比較して良好ですが、二段階以上の命令や、文法的複雑さを増した場合に障害が現れ、プローカ失語と同程度の障害となります。 呼称は、自発話より良い場合と障害が強い場合があります。一方、できるだけ多くの動物の名前を述べさせるような語想起の課題は常に著しく障害されます。 音読は自発話よりは良いことが多く、読みの理解は話し言葉の理解と同様に複雑な内容では障害されていることがあります。書字は発話同様に障害されています。 言語のいずれの側面においても、保続のために成績が低下することがあり、LuriaとHuttonは、この障害が目立つタイプを保続型として分離している。 超皮質性運動失語は、大きく分けて前頭葉の背外側面の損傷と補足運動野を含む内側面の損傷で起こる場合があり、部位によつて症状の差があることが指摘されています。

復唱の語彙ルート

復唱の語彙ルート 復唱の語彙ルートは、簡単に説明すると、「鉛筆」という文字を見て、頭の中で音韻に変えずに(黙読をせずに)、語彙であると認知し、その意味がわかるという経路のことをいいます。 つまり文字を音韻に変換せず、語彙/意味処理をするということになります。 例えば「海老舗」という文字が提示されたとします。この中に単語が隠されています。何をみつけましたでしょうか? 「エビ」ですか?それとも「シニセ」でしょうか? もしかすると読み方がわからなくても、意味があまり理解できなくても、何となく単語かなと感じることができた方がいらっしゃるかも知れません。 それではなぜ、「海老」あるいは「老舗」という区切りをみつけることができたのでしょうか? まず、「海老」や「老舗」という単語の特徴について考えてみましょう。 これらのような漢字1文字ずつの読み方とは無関係に、単語全体で決められている読み方を「熟字訓」と言います。個々の漢字にはそれぞれ音読み・訓読みという音韻が対応していますが、これらの単語の読みはそのどちらにも該当しません。このような単語は、漢字1文字1文字を直接音韻に変換しても、正しい読みに到達することはできないため、音韻ルートでは読解に至ることができません。 このような単語を正しく読解するためには、まず、単語全体を「ひとかたまりJの語彙としてとらえる必要があります。入力語彙辞書は音韻からばかりでなく、文字からもアクセスできるようになっています。表音文字である仮名で書かれた単語の場合、通常、脳はまず1文字ずつ音韻変換を行いつつ、語彙処理へ進もうとするのですが、「海老」や「老舗」のような、1文字ごとの音韻変換では読めない熟字訓を持つ単語の場合は単語全体を直接語彙照合にかけることになります。 さきほど「海老舗」という文字列の中から「海老」を見つけた方は、語彙辞書の中の「海老」という項目、また先に「老舗」を見つけた方は「老舗」という項目と照合したことになります。 このような直接的な文字/語彙照合は漢字単語に限ったことではありません。 仮名単語であっても、常に仮名で書かれていて日常生活上、目にする頻度も高い単語(通常仮名表記語と言う)は、最初は音韻ルートを用いて読解されていても、徐々にいちいち音韻変換されなくなり、文字列全体から直接語...

伝導失語の病巣

伝導失語の病巣 Wernicke領域とBroca領域の間の伝導障害を考える場合に重要視されてきた経路は、弓状束です。弓状束は、聴覚連合皮質に源を発し、シルビウス溝の後端を後上方へ回り、縁上回、中心後回の下部、前頭弁蓋の深部を前方へ走り、Broca領域に達する線維束で、上縦束の一部を構成しています。 古典的には弓状束を含む病巣で伝導失語が起こることが知られていますが、その損傷部位としては縁上回を中心とする下部頭頂葉病巣が多いといわれています。 弓状束の前部の損傷で伝導失語を生じたという例は非常にまれで、前部の外科的切断では復唱障害を起こさなかったという報告があります。 古くから白質の損傷よりも皮質の損傷を重視する考え方もありますが、最近、弓状束に限局した病巣で伝導失語を生じた例が報告されています。また、側頭葉病変でも伝導失語が起こりますが、この場合、言語の左半球への側性化が完全な症例で弓状束の起始部を損傷する小病巣の場合と、Wernicke領域に病巣があるが右側頭葉で聴覚的理解が行われていると考えられる場合があります。 縁上回損傷による伝導失語は、その病巣の近さから、口舌顔面失行の合併が多いと考えられますが、DeRenziらの検討では伝導失語の1/3に口・顔面失行がみられたに過ぎないとの報告があります。 一方、シルビウス溝よりも下方を主体とする病巣例では失行を合併しない場合があります。

伝導失語の復唱障害に関するメカニズム論

伝導失語の復唱障害に関するメカニズム論 Wernicke(1874)らは、伝導失語感覚性言語中枢と運動性言語中枢を結ぶ連合線維の切断による感覚刺激の運動パターンヘの伝導の障害によつて起こると考えました。 この考え方は、復唱障害の重要性を指摘したLichtheimを経て、Geschwind、Kinsbourneらに受け継がれ、最近の病巣研究の結果からも重要視されています。 その一方、Liepmannのように、伝導失語が発話の準備段階の障害、遠心性の過程の障害である可能性あげるものも少なくありません。 しかし、この場合でも、発語失行において想定される構音のプログラムよりも前の段階に障害を求めていて、感覚性言語中枢と運動性言語中枢の間の伝導ないしは中間的処理段階の障害とみることができるといえます。 また、ArdilaとRossellは、発話の音声学的分析から発語失行との類似性に言及しています。 実際、伝導失語の発話は発語失行的な音の誤りからウェルニッケ失語と類似の音韻性錯語を示す例まで様々とされています。 KerteszとPhippsによれば伝導失語は、より前方に病巣を持つあまり流暢でないタイプと、より後方に病巣をもつ流暢なタイプの2群に分けられるといいます。 WarringtonとShalliceは復唱障害を主症状とする失語症患者の短期記憶(short term memory;STM)について検討し、復唱障害を聴覚言語性STMの障害によるという説を提出しています。 STMとは、例えば4-7-1-42のような数字列を復唱する場合のように、ごく短時間保持しておくことをいいます。 これに対しては、聴覚言語性STMは保たれているという意見、順序に関する記憶の障害とする説、伝導失語の全体像は音韻の選択と配列の障害で説明されるという説などの批判をあびました。 Warringtonら自身、最初の症例について復唱障害を有するが音韻性錯語を伴わないことから、はっきり伝導失語とはいっておらず、後に伝導失語と聴覚言語性STMの障害と分けることを提案しました。 さらにMcCarthyとWarringtonは、数唱や単語のリストに対するSTMの障害と文の復唱に対するSTMの障害は異なるものである可能性を示しました。 しかし、定型的伝導失語例で...

伝導失語の症状

伝導失語の症状 伝導失語とは、失語症のタイプの一つです。 伝導失語は基本的に、発話が流暢(すらすら話す感じ)で、音韻性錯語(音の誤り)の目立つ発話と顕著な復唱障害を示します。 相手が話したことなどの理解は、ほぼ正常に保たれたタイプの失語症です。 自発話(自分から話すこと)は、十分な長さと文法的複雑さを持つ文章を、時々、労せず発する点から流暢と判断されますが、ウェルニッケ失語の典型例でみられる発話量の多さはみられません。 音韻性錯語がしばしば頻発しますが、患者は錯語に気付いています。 そのため、音韻性錯語に対する言い直しと喚語困難による休止が入るため、発話は途切れ途切れで非流暢な印象を与えることもあります。 しばしば迂遠な表現が出現します。語性錯語(単語の言い間違いのこと。例:鉛筆→鏡)は少ないといわれています。 伝導失語では、音韻性錯語が頻発し言い直しが多く、発話があまり流暢に聞こえない場合、構音の誤りと言い直しがみられる発語失行(構音のプログラミングの障害)との鑑別が必要となります。 伝導失語は音韻の置換(例:えんぴつ→おんぴつ)が最も多いですが、置換された音韻自体は正常に発音され歪みがありません。 また、復唱でより障害が目立つこと、また、書字障害を伴うことをはじめとして総合して診断します。 復唱障害(うまくオウム返しできない)は特徴的であり、自発話同様に音韻性錯語が頻発し自己修正が繰り返され、しばしば目標とする音に近づきます(接近行動)。 重症の場合には、1音節の復唱でも誤りますが、単語や文章で明らかとなることが多いです。 自発話が改善してきた段階でも復唱障害が残り、無意味音節の連なりを復唱させたり、物語を読んで次々と復唱させたりすると障害を検出することができます。 呼称障害(物品の名前を言うことの障害)も明らかで、語性錯語も頻度は少ないですがみられます。 しかし、やはり音韻性錯語の頻発によるものが大半を占めるのが特徴です。 患者自身は、わかっているのに言えないと言うことが多く、目標単語の音節数や最初のアルフアベットを正答するtip-of-the-tongue現象は、他の失語型に比べて高頻度であります。 音読においても音韻性錯語が目立ち、長い文章の音読では障害が残りやすいといわれています。 ...