「うちの子、野菜を全く食べないんです…」 「あの手この手を使っても、結局残されちゃう…」 「栄養バランスが心配で、毎日の食事がゆううつ…」
子育て中のママさん、パパさん、お子さんの好き嫌いに悩んでいませんか?食卓で繰り広げられる攻防に疲れてしまったり、「このままで大丈夫かな?」と不安になったり…。そのお気持ち、痛いほど分かります。
でも、大丈夫。子どもの好き嫌いは、決してあなた一人の悩みではありません。そして、少しの見方を変えたり、日々の食事に小さな工夫を取り入れたりするだけで、驚くほど食卓が明るくなることがあります。
この記事では、お子さんが「食べるって楽しい!」と感じるようになるための、具体的な方法や考え方をご紹介します。完璧を目指さなくて大丈夫。できそうなことから、一つずつ試してみてくださいね。
どうして好き嫌いをするの?子どもの「食べない」サインを理解する
大人の私たちからすると、「どうして食べないの?」と不思議に思うことでも、子どもには子どもなりの理由があります。
- 初めての食感や味が苦手: 大人が平気なものでも、子どもにとっては未知の体験で怖いと感じることがあります。苦味や酸味に敏感な子もいます。
- 見た目に抵抗がある: 緑色の野菜や、ぐにゃっとした食感のものなど、見た目だけで「やだ!」となることも。
- お腹が空いていない: おやつの食べすぎや、活動量によっては、純粋にお腹が空いていないだけかもしれません。
- 眠い、疲れている: 体調や機嫌が食事に影響することもあります。
- 遊びたい気持ちが強い: 食事よりも、目の前のおもちゃや遊びに夢中になってしまう時期もあります。
こうした「食べない」サインの背景には、子どもの発達段階や個性があります。「わがまま」と決めつけず、まずは子どもの気持ちや状態を理解しようとすることが第一歩です。
食卓を「楽しい場所」に!ポジティブな雰囲気作りが鍵
食卓が怒られる場所、嫌な場所になってしまうと、子どもは食事そのものにネガティブなイメージを持ってしまいます。まずは、食卓を楽しい雰囲気にする工夫から始めましょう。
- テレビはオフ!五感をフル活用 食事中はテレビを消し、食べることに集中できる環境を作りましょう。「今日のご飯、いい匂いするね!」「この音、ポリポリって面白いね!」など、五感を使った声かけで、食べ物への興味を引き出せます。
- 家族みんなで「おいしいね!」を共有 大人がおいしそうに食べている姿は、子どもにとって一番の刺激です。「わー、これおいしいね!」「このお野菜、甘くて大好き!」など、積極的に「おいしい」を言葉にしましょう。
- 「いただきます」「ごちそうさま」を大切に 食事の始まりと終わりの挨拶を習慣にすることで、食事への区切りができます。感謝の気持ちを育むことにもつながります。
- 遊び食べは優しくストップ 食事中に遊び始めてしまったら、「ご飯中は座って食べようね」と優しく声をかけ、食事に集中できるように促しましょう。無理強いは禁物ですが、食事のマナーとして根気強く伝えていくことが大切です。
- 座って食べる習慣をつける 小さい頃から、食事は椅子に座って食べるという習慣をつけることで、集中して食事を摂る準備ができます。
食べる意欲を引き出す!魔法の言葉かけと小さな成功体験
子どもが「食べたい!」という気持ちになるように、さりげなく意欲を引き出す声かけや、小さな成功体験を積み重ねることが重要です。
- 褒めて、褒めて、褒めまくろう! 「このお野菜、一口食べられたね!すごい!」「自分でスプーンを持って食べられたね、上手!」など、どんな小さなことでも具体的に褒めましょう。結果だけでなく、頑張った過程を褒めることも大切です。
- 「一口どう?」優しく誘ってみる 苦手なものも、「これ一口だけ、食べてみようか?」と優しく声をかけてみましょう。選択肢を与えることで、子ども自身が「やってみようかな」という気持ちになりやすくなります。
- 自分で選ぶ喜びを体験 可能であれば、「このお野菜と、このお野菜、どっちを食べてみる?」など、子どもに選択させてみましょう。自分で選んだものは、より責任感を持って(?)食べてくれることがあります。
- 「全部食べられた!」達成感を共有 完食できた時には、「わー!全部ピカピカになったね!すごいね!」と、一緒に喜びを分かち合いましょう。達成感が次の食事へのモチベーションにつながります。
- 手づかみ食べを応援!五感で楽しむ まだ上手にカトラリーを使えない時期は、おにぎりや野菜スティックなど、手づかみで食べやすいものを用意しましょう。手で触って、感触を確かめながら食べることは、食への興味を深める大切なステップです。汚れても大丈夫!という気持ちで、大らかに見守りましょう。
「これならできるかも!」食事の工夫アイデア
見た目や味付けを少し変えるだけで、子どもの食いつきが全く違ってくることがあります。簡単で試しやすい工夫をご紹介します。
- 見た目を可愛く変身! 型抜きで星や動物の形にしたり、ブロッコリーを木に見立てたり、旗を立てたり…子どもが喜ぶ見た目の工夫をしてみましょう。キャラクターのプレートを使うのも有効です。
- 彩り豊かに盛り付け 赤(トマト)、黄(コーン)、緑(ブロッコリー)など、カラフルな食材を使うと、見た目が楽しくなります。数種類の野菜を混ぜて、きれいな色合いにするのも良いでしょう。
- 味付けはお子さん好みに調整 子どもの味覚は大人より繊細です。最初は薄味から始め、少し甘めの味付けにしたり、子どもが好きなソースを少量使ったりと調整してみましょう。
- 苦手なものは好きなものに混ぜる 細かく刻んでハンバーグやオムライスに混ぜ込んだり、ポタージュにしてしまったり。カモフラージュ作戦も時には必要です。
- 一緒に料理を楽しもう! クッキー作りや簡単なピザ作りなど、親子で一緒にキッチンに立つ時間を持ちましょう。自分で作ったものは、食べる時のハードルがぐっと下がります。
- 食材に触れる体験 スーパーで「このお野菜、ツルツルだね」「これはザラザラだよ」と話しかけたり、プランターでプチトマトやハーブを育てて収穫する喜びを体験させたり。食への興味を育むことができます。
ママ・パパ、一人で抱え込まないで!心にゆとりを持つヒント
子どもの好き嫌いに向き合うのは、本当にエネルギーがいります。頑張りすぎると、心身ともに疲れてしまいます。ママやパパ自身の心にも目を向け、ゆとりを持つことが大切です。
- 完璧主義は手放そう 毎日全て手作りで、栄養バランスも完璧に!なんて、無理な目標は立てなくて大丈夫。市販の惣菜や冷凍食品、ベビーフードなどを賢く活用しましょう。時には外食やテイクアウトも良い気分転換になります。
- 他の子と比べない! SNSや周囲の子どもの食事風景を見て、「うちの子は…」と落ち込む必要はありません。子どもの成長ペースは一人ひとり違います。今は食べなくても、いつか食べられるようになるかもしれません。長い目で見守りましょう。
- 疲れた時は休んでOK 「もう限界!」と感じる前に、意識的に休息を取りましょう。パートナーや家族に頼ったり、一時保育などを利用したりして、一人の時間を作ることも大切です。
- 悩みを打ち明けよう パートナー、親、友人など、信頼できる人に悩みを話してみましょう。話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
- プロの力を借りる どうしても心配な場合は、保健センターの保健師さんや栄養士さん、かかりつけの小児科医などに相談しましょう。専門家からのアドバイスは、悩みを解決する糸口になります。地域の栄養相談などを活用するのも良いでしょう。
食事の量に悩んだら?
「全然食べてくれないけど、量は足りているのかな…」と心配になることもありますよね。
- 成長曲線を確認 母子手帳の成長曲線を見て、身長や体重が曲線に沿って増えているか確認してみましょう。曲線から大きく外れていなければ、多少食べる量が少なくても問題ないことが多いです。
- 食事内容全体を見直す 食べる量は少なくても、食べているものが栄養バランスの取れたものであれば、それほど心配いらない場合もあります。お子さんが普段どんなものを食べているか、改めて見てみましょう。
- 間食の量や時間を見直す 食事前にジュースを飲んだり、お菓子を食べすぎたりしていないか確認しましょう。間食で満足してしまうと、食事が進みません。食事に響かないように、間食の量や時間を調整しましょう。
- 専門機関に相談 どうしても心配な場合は、保健師さんや栄養士さんに相談し、アドバイスをもらいましょう。
食事作りを楽にするヒント
毎日の食事作り、少しでも楽にしたいですよね。
- 簡単レシピを活用 電子レンジだけでできるもの、切って和えるだけのもの、市販のタレを活用するなど、手間のかからないレシピを取り入れましょう。
- 作り置きや下ごしらえ 時間がある時にまとめて野菜を切っておいたり、茹でておいたり、お肉に下味をつけておいたりすると、平日の調理がぐっと楽になります。
- 便利調理器具を活用 フードプロセッサーでみじん切りを簡単にしたり、圧力鍋で煮込み時間を短縮したり、ホットプレートで一緒に調理を楽しんだり。便利な調理器具は強い味方です。
最後に ~その子らしさを大切に~
子どもの好き嫌いとの向き合い方に、「これが正解!」という答えはありません。お子さんの個性や成長のペースに合わせて、様々な方法を試しながら、その子に合ったやり方を見つけていくことが大切です。
完璧でなくても大丈夫。食べられなくても怒らないで大丈夫。ママやパパの温かい気持ちと、少しの工夫があれば、きっとお子さんは「食べるって楽しい!」と感じてくれるはずです。
食卓が、親子の笑顔であふれる場所になりますように。応援しています!
Comments
Post a Comment