吃音の検査と鑑別診断、合併症について

吃音検査について

検査は通常は言語聴覚士が担当し、「吃音検査法」を用います。この検査は幼児版、学童版、中学生以上版があり、年齢(発達年齢)に合わせて使用します。幼児版の検査は音読が含まれません。

吃音の有無の判定では中核症状の生起頻度を見ますが、重症度の判断では各症状の持続時間や緊張度(力が入っているかどうか、もがいている様子があるか)の所見も考慮します。幼児期は緊張のない症状が多いですが、緊張が入ったり持続時間が長くなると、重症化したと判断します。

鑑別診断と合併症について

鑑別疾患として、構音障害(器質的、機能的)、言語発達遅滞、外傷等の後天性脳損傷、薬剤副作用(ドパミンD2受容体刺激薬等)、早口言語症(cluttering、クラタリング)、チック、場面緘黙症などがあります。

青年期以降は痙攣性発声障害や機能性発声障害も鑑別が必要になることがあります。

吃音の阻止は言葉を知っているが言うことができない状態であるが、表面的には緘黙と区別がつきにくいため、斉読で吃らない、家庭でも吃音症状が出ることがあるなどで鑑別します。

随伴運動はチックとは異なり、発話ないし発話企図に同期して生じます。

クラタリングは、自分の構音能力や文章構成能力を超えて早口になるために、音韻の省略や融合によって発話が不明瞭になり、吃音の中核症状ではない非流暢が多くみられます。発話速度が上がる10歳前後以降から思春期に発症することが多いです。

緊張すると症状が出にくいので、初診ではわからないのが普通です。クラタリングは吃音の2割程度に合併し、合併症例の多くでは、吃音よりクラタリングの治療を優先する必要があります。

吃音には、特に幼児期は、構音障害や言語発達遅滞もしばしば合併し、それぞれの評価に応じて治療の優先順位を決めていきます。

吃音を生じやすい症候群として、ダウン症候群やトゥレット症候群等があります。

吃音中核症状は通常は語頭で生じやすいですが、自閉症スペクトラム障害(ASD)やPrader-Willi症候群では、語末や文節末に繰り返しが出ることがあります。



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