前頭側頭型認知症の精神症状と行動障害





前頭側頭型認知症の精神症状と行動障害


前頭側頭葉変性症の分類

前頭側頭葉変性症(frontotemporallobardegeneration:FTLD)は、①前頭側頭型認知症(FTD)、②進行性非流暢性失語(progressivenon-fluentaphasia:PNFA)、③意味性認知症(semanticdementia:SD)の3つのタイプに分類されています。

前頭側頭葉変性症(FTLD)と前頭側頭葉認知症(FTD)はしばしば同義語として使われる場合がありますが、FTDはFTLDの下位分類であることを理解しておく必要があります。

アルツハイマー型認知症(AD)が脳の後方領域が障害されるのに対して、FTDは、前頭葉に病変の主座を置く非アルツハイマー型認知症を呈する神経変性疾患です。

前頭側頭型認知症(FTD)の特徴

前頭側頭型認知症(FTD)の精神症状と行動障害に関しては、以下等の特徴があります。
1)病識の欠如
2)我が道を行く行動(周囲への気配りもない自己本位的な行動)
3)脱抑制(自らの欲求のおもむくままの行動)
4)社会的逸脱行動(窃盗、盗み食い等)
5)感情・情動変化(多幸、多弁、軽口、易怒性等)
6)自発性の低下
7)無関心(自己の整容や身だしなみ等に無頓着)
8)考え不精(深く考えずに即答するなど)
9)立ち去り行動(診察や検査中に何の断りもなく突然部屋を出て行く)
10)常同行動(デイルームの決まった椅子に座る、毎目同じ物を食べ続ける等)
11)時刻表的生活(毎日同じ時刻に食事をして、同じ時刻に散歩に行く等)
12)食行動異常(大食、必要以上に醤油などの調味料を使う等)
13)被影響性の充進(何かの文句につられて歌いだす、オウム返し等)
14)痛み刺激に対する過剰な反応(打鍵器の刺激を大げさに痛がる等)

※1),7),9),10),12>,13),14)については、ADとの鑑別に重要です。