パーキンソン病 コミュニケーション訓練





パーキンソン病 コミュニケーション訓練

運動低下性による構音障害の重症度は必ずしもStageとは一致しません。
個々の症状や重症度に合わせたアプローチが必要となります。
嗄声や声量の低下などの軽度の場合は、腹式呼吸やソフトブローイング、発声訓練を中心としたアプローチを行います。 頚部のリラクゼーションや発語器官の運動も初期から継続して行うようにします。
発話開始が困難な患者では、自分で膝をポンと叩くことで発話を誘発しやすくなることもあります。
発話の加速、音の繰り返し(症候性吃)などのプロソディーの症状には、タッピングや指折りなど外部の手掛かりを用いた練習を行います。
重度になると、補助・代替的コミュニケーション(AAC)が必要となります。 AACの導入にあたっては、コミュニケーション意欲、知的能力、言語機能、運動機能などを把握し、簡便で実用的な方法を検討すると良いです。 携帯拡声器、書字や空書、トーキング・エイドや50音表、コミュニケーションボ一ドなどの導入を検討します。
書字や指差しが困難であれば、「はい・いいえ」の反応で意思疎通を図るようにします。 うなずく・首を振る、指を曲げる・伸ばす、手を握る・離すなど、患者に合った表現方法を模索します。