現実見当識訓練法(ROT)





現実見当識訓練法(ROT)

ROTは認知症高齢者の見当識を中心とした認知機能を訓練・強化する手法です。
本法はもともと入院が長期に及ぶ患者に、彼らが興味をもつ新しい情報を提供することで、治療スタッフが患者の1人ひとりに個別の接触をもつことを重視したアプローチでした。
しかし近年は認知症高齢者の現実見当識を訓練・強化していくことで誤った外界認識に基づいて生じる患者の行動・情動面の障害を是正することにその力点がおかれています。

現実見当識訓練法の内容および流れ1.軽運動(リズムをとったり,身体部位を指し示したりする
2.参加人数の確認(番号リレー)と自らの番号の記憶
3.自己紹介およびお互いの氏名確認呼びかけへの返事
4.日時・場所に関する見当識訓練ー正答を教示
5.タイマーが鳴ったら拍手をするなど,展望的記憶課題
6.模擬電話応答による見当識の強化ー正答をボードに記し確認しながら行う

老年精神医学雑誌第;22巻第11号2011.11より参照。