高次脳機能障害と発達障害の違い

高次脳機能障害と発達障害の違い


高次脳機能障害


・原因


後天性の脳機能障害

・回復過程


脳の可塑性があるために症状が改善する

・遺伝


児の障害が親に似るわけではない

・対応の基本


リハビリテーション


発達障害

・原因


生まれつきの脳機能障害

・回復過程


発達に伴い症状が変化する

・遺伝


児の特徴が、親に似た傾向をもつことが多い

・対応の基本


ハビリテーション

Jpn J Rehabil Med Vol. 53 No. 5 2016より参照

S-PA 標準言語性対連合学習検査

S-PA 標準言語性対連合学習検査


S-PAとは


日本高次脳機能障害学会より開発された、言語性記憶(言われた内容を覚えている、約束を覚えている、また自らが予定したことを行う時などに必要な言語を用いた記憶)を把握するための検査です。

特徴


時代を考慮した対語の選択と、全国レベルでデータ収集を実施されています。

また、年齢別の判定基準を導入されており、標準化が行われていることが特徴です。

構成

S-PAの構成は、有関係対語(意味関連のある単語)10対と、無関係対語(意味関連が希薄な単語)10対より構成されています。

実施方法


組み合わせ(対語)を検査者が読み上げ、被検査者に記憶してもらいます。

その後、単語対のはじめの単語を提示して、その語と対をなしていたもう一方の単語を応えてもらうものです。

S-PAは、用いる単語を時代を考慮して選出し、有関係・無関係対語試験の組み合わせを3セットを用意されています。

適応年齢


16歳~84歳

(失語症は対応すべきでない病態とされています。)

所要時間


10分となります。

保険点数


区分 D285-2

点数 280点

S-PAと三宅式記銘力検査の違い


S-PAは、有関係対語試験、無関係対語試験の組み合わせが3種類(セットA・B・C)用意されており、用いる対語は時代を考慮したものとなっています。

さらに、S-PAは健常者の年齢別の平均値を示しており、検査成績の客観的な解釈が可能となっています。

また、スコアリングシートが付いており、簡便に判定できるようになっています。

三宅式記銘力検査は、1セットのみの構成となっており、複数回の使用が難しいことや、対語が現代に合っていないもの(停車場、真綿)などが含まれている点があります。

三宅式記銘力検査の詳細はこちら↓