レビー小体型認知症の初期の精神症状

レビー小体型認知症の初期の精神症状


レビー小体型認知症の特徴的な臨床症状が出揃った段階では診断はそれほどむずかしくはないと言われています。

精神疾患との鑑別が難しくなるのは、認知機能障害が軽度の初期の段階です。

レビー小体型認知症の初期症状は、レビー小体型認知症は精神病症状で始まることが少なくありません。

レビー小体型認知症には幻覚、妄想、焦燥、うつ、不安などさまざまな精神症状が認められ、中等度以降でこれらの症状の出現頻度は増加しますが、うつ、意欲低下、不安、易怒性などの症状は初期からすでに半数以上の例にみられ、また精神病症状や睡眠障害も半数近くの例にみられるといいます。

抑うつ、不安、心気症状で発症し、うつ病、心気症身体表現性障害と診断されたのちに、認知機能障害、動作緩慢、易転倒性などが加わりレビー小体型認知症が疑われるようになるようなことがあるようです。

このように、最初からレビー小体型認知症と診断されたものは少ないとの報告があり、レビー小体型認知症は初期から多彩な精神症状がみられ、とくにうつ病との鑑別困難な場合が多いこと言われています。