Bell麻痺とHSV-1再活性化

Bell麻痺とHSV-1再活性化

Bell麻痺の病因については、ウイルス説、虚血説など様々なものが提唱されてきました。

なかでも単純ヘルペスウイルス1型(herpes simplex virus type l:HSV-1)再活性化により顔面神経管内で炎症・浮腫が生じ麻痺に至る仮説は、1972年McCormickが提唱しましたが、今日までに主病因であることが明らかにされてきました。

顔面神経減荷術を施行したBell麻痺患者の神経内液・後耳介筋、発症早期に採取したBell麻痺患者の唾液からHSV-l DNAが検出されることが報告されています。

一方、HSV-1は健常者においても無症候性に再活性化するため、HSV-1の検出、すなわち麻痺の原因であると断定することはできません。

HSV再活性化の場合、抗体価の有意の変動を認めることは稀で、HSV-1再活性化による麻痺を診断するのは困難であるのが現状です。

つまり、Bell麻痺の何割がHSV-1で発症しているかを直接的に診断することはできません。

Bell麻痺の約6割がHSV-1により発症すると推定されています。