アルツハイマー型認知症中期の摂食・嚥下障害の症状と対応

アルツハイマー型認知症中期の摂食・嚥下障害の症状と対応

アルツハイマー型認知症は変性疾患であるため、経過に伴い脳の萎縮も進行します。そのため、見当識障害や視空間認知障害も悪化し、失行や失認も出現してきます。
そのため、嚥下に関しては、食事を始められない、食器や食具が使えない、手を使って食べる、食器の模様に気をとられる、他人の食事を食べる、異食といった食行動の障害が出てきます。
これらの症状は、適切な食事環境のセッティングを行うことにより軽減することができます。

はじめのうちは、声かけをする、食器を持ってもらう、模様のない食器にする、集中できる環境を提供する、などの間接的な介助をすることで症状は軽減することが多いです。

進行すると、自分で食事はできますが食べこぼしが増えてきます。
さらに進むと、介助者が食事を口に入れるといった直接的な介助が必要となってきます。

この段階でのもう1つの大きな特徴は、一部の症例で拒食のような症状を認めることがあります。
口に食べ物を入れても口を動かさない、飲み込むまでに時間がかかる、口を開けない、などさまざまな拒食様症状があります。

この拒食様症状は、ボディイメージの喪失、すなわち自分の舌や顎がどこにあるのかが分からなくなることにより、食事を送り込めなくなると考えられています。しかし、詳細は不明です。
拒食様症状が出ると、食事介助の手を非常にわずらわせることとなり、また、体重減少にもつながることがあるため、介助者にとっては大きなストレスとなります。

重要なことは、拒食様症状のほとんどが一時的なもの(期間は1~6か月程度であり症例によって異なる)であり、再び食べるようになることを介助者に説明しておくことです。

拒食様症状が何年も続くと思うと介助者も消耗してしまいますが、数か月で治まると思えば許容できる場合が多いです。

拒食様症状に対して、介助の労力を考えて胃ろうを造設する方法でありますが、その場合は数か月後に拒食様症状が改善していないかどうか経口摂取の可否を再評価するということを忘れてはいけません。

誤嚥が時折みられるようになるのも中期からですが、誤嚥性肺炎につながるような重度の誤嚥を呈することは非常にまれです。
これは、中期から重度の誤嚥を呈するレビー小体型認知症とは大きく異なる特徴です。
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