長期臥床と骨萎縮

長期臥床と骨萎縮

長期臥床により骨萎縮が生じることはよく知られています。
高齢者には生理的に骨量が減少することも多く、長期臥床によりさらに骨萎縮が進行します。

そのため軽微な外力により骨折をきたす事があり、例えば、おむつ交換時にも大腿骨頚部骨折をきたす例もあります。

骨組織は骨基質を吸収する破骨細胞と骨形成を行う骨芽細胞のバランスで一定に保たれています。

荷重と筋活動の刺激により骨格構造が維持されていますが、臥床が続く影響で、骨形成が低下し、骨吸収が亢進し骨密度が低下することとなります。

中村らは廃用性の骨粗鬆症の原因は、骨組織の歪み感知機構が関与していると述べています。
荷重によって骨にかかる歪みは増大します。荷重が減少し骨にかかる歪みが減少すれば、感知機構も退化し、骨組織は吸収され、骨量が少なくなります。

骨量の減少は、骨のなかでも骨幹部から骨端部の海綿状骨の部分が大きいです。
海綿状骨は皮質骨に比較して廃用の影響を受けやすくなっています。
理由としては、両者の代謝回転の違いから生じていると考えられています。

臥床の実験でLcblancらは17週の長期安静をとらせて骨量を計測しまさたが、骨量は荷重部位で骨量が有意に減少していたと報告しています。
前腕骨では骨量に変化を示さず、上半身と下半身で異なった影響となりました。

麻痺のよる影響として脊髄損傷患者では、麻痺部の骨萎縮は知られています。受傷後6ヶ月で約7%の骨量減少を認めたと報告されています。