呼吸介助 触診

呼吸介助 触診

触診の目的は、視診によってある程度の目安をつけた異常所見や不明瞭だった部分に、実際に介助者の手で触れて確認することである。
触診では、呼吸運動に伴って胸郭がどれくらい広がるのか、その際の左右差の有無、また呼吸パターンや胸郭の柔軟性、呼吸筋の筋緊張などについて、実際に触診して介助者自身の手で感じて記憶するようにする。
触診の具体的な方法は、まず両手を患者の胸郭に手の重みは与えず軽く置き、手掌面全体の圧が均等になるようにぴったりと当てる。 (用手全面接触:total con-tact)
介助者は患者の胸郭にtotal contactし、胸郭運動に同調しながら胸郭の動きのタイミングや拡張の程度、左右差の有無などを安静時と深呼吸時で確認する。
力を入れて押さえつけたり圧迫を加えると患者の胸郭運動を妨げたり、逆に通常の胸郭運動ではない動きになってしまい、本来の胸郭運動を正しく評価することができないため注意する。
筋緊張が高い片麻痺患者や関節の拘縮や筋の短縮などがある患者は、肺実質ではなく、筋や関節の問題によって胸郭運動に左右差が生じているため、頚部、肩甲帯、背部、胸部、腹部の呼吸補助筋群を指先で軽く圧迫して、皮膚の状態、筋緊張、圧痛や腫瘤の有無、呼吸運動に伴う収縮パターンなどを確認して対応する。また、一側ずつ胸郭の動きを確認する。