緩徐進行性失行

緩徐進行性失行

1982年のMesulamの報告以来、失語、失行、失認等の高次脳機能障害が認知症を伴わずに緩徐に進行する症例が報告されるようになりました。
原発性進行性失行(primary progressive apraxia)、または緩徐進行性失行(slowly progressive apraxia)は臨床的に失行症状を認め、認知機能障害や他の神経障害が前景に立たず、血管障害や脳損傷等では説明できない変性疾患群です。手の使用困難や拙劣さ等肢節運動失行で発症する肢節発症群と、発話の障害、困難または構音の障害で発症する発話発症群があります。
発話発症群には口舌顔面失行が高率に合併します。
病理所見の報告ではAlzheimer病、皮質基底核変性症、Pick病等があります。