アルコール性コルサコフ症候群


アルコール性コルサコフ症候群

コルサコフ症候群は健忘症で、主に飲酒依存症に由来するビタミンB1はじめビタミンB群の欠乏が原因で起こります。重症な脳症があり、重いアルコールの離脱症状に続いて起こる場合は、治らなくなる可能性が高くなります。コルサコフ症候群で起こる症状とは、重症な記憶喪失を中心としたものです。病因は様々ですが、アルコール依存症によるものが多く、特にアルコール性コルサコフ症候群と呼ばれます。

コルサコフ症候群の症状は、記銘力障害・近い過去に関する想起障害・作話・見当識障害・病識欠如等を特徴とする症候群です。

作話症状は当惑作話が一つの特徴ですが、これは会話中に記憶の欠損を作話により埋めていくものであり、その根底にあるものは記憶の障害の影響によるものです。作話誘発質問紙による研究では、近時記憶に関連する項目において作話が特に誘発されやすいとの報告もあります。