筋緊張 (muscle tone)

筋緊張 (muscle tone)

筋緊張とは、筋を他動的に動かしたときの筋の抵抗の具合をいいます。

異常な筋緊張は、大きく「筋緊張の低下」 「筋緊張の亢進」の2つに分けることができます。

筋緊張の低下は筋を伸張したり他動的に動かし たりしたときに、手ごたえがなくだらだらとなった状態で、筋を伸張しても抵抗感がまったく なくなった状態をいいます。筋緊張の低下は末梢神経障害や中枢神経障害の初期に認められ、 弛緩性麻痺の状態です。

筋緊張の亢進は、低下のときと同様に、他動的に動かした際に主に動かしている筋のツッパリが感じられる状態で、主に中枢神経障害で見られます。 詳細に分類すると、筋緊張亢進については痙縮固縮とに分けることができます。

痙縮は、筋の伸張の初期に強い抵抗感を感じますが、その後スーッと抵抗感がなくな っていきます。この状態を折りたたみナイフのような状態ということでジャックナイフ現象といいます。
内包などの皮質脊髄路が障害され、弛緩性麻痺の後に徐々に移行し痙縮が認められます。

固縮は、運動の方向や速度に差がなく、他動的に動かしたときに関節可動域の全可動域にわたり抵抗感があります。この状態を、つねに抵抗感がありガクガクと動くことから歯車様現象といったり、運動の始めからずっと抵抗があり鉛の管を動かしている ようなので鉛管様抵抗といいます。
パーキンソン病など、中脳の黒質と被殻や尾状核などの線条体とを 結ぶドーパミンニューロンがうまく機能しなくなる状態です。

筋緊張を評価・観察するときは、できるだけ筋活動を伴わない安静な状態で行います。

筋緊張の治療を怠ると、関節可動域は徐々に減少し、関節拘縮となり、さらにADLを阻害してしまいます。

筋緊張亢進の治療には、物理療法や関節可動域訓練を行います。また、薬物によるコントロールや神経ブロック・装具療法・外科的治療などが行われま す。